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政治思想や政権争いが政治問題を改善するという大衆洗脳

Mass_mind_control_Political_thought_and_political_party, 2017/3/19, 評価(A)
< この記事の寸評 >

この記事は政治報道が大衆洗脳の道具になっているということについての初心者向けの一般的な説明となっています。政治や政治報道が大衆洗脳の一部だと理解している人が読んでも特に目新しいことは書いていないでしょう。しかし、それらをよく知らない人たちにはぜひ理解しておいてほしい内容となっています。

< 本文 >

私が今の政治状況、国民が主権を失った官僚主権状態となっている政治家や政党などについてどう考えているかというと、今の政治腐敗は主義主張などの個人やすでに知られている政治思想などが解決する問題ではないとみています。善意や良心を優先することのできる、良心的な人たち、いわゆるよい人たちが社会をよくするために政治を行えるような体制を築き上げることが重要だと考えています。

原発事故の放射能汚染問題や自衛隊のPKOでの海外派兵などの問題に対して、日本に住む常識的な人たちは、誰もがおかしなことだ、間違ったことだと認識しています。たいていの人が間違ったことが行われている現実を見て、おかしいとは感じているのです。このような違和感をより少なくできるような常識的で健全な体制にすることが求められます。

まず、私たちがテレビ・新聞などで得ている情報が、旧メディア系組織から発信されている、結論ありきの政治ショーのようなものになっているということを理解してください。超富裕層、政財界のエリートネットワークにとって都合のよい結論へ、私たち一般大衆を導くための物語が伝えられているにすぎません。一般大衆にこう考えてほしいという目的が最初にあり、それにそった内容へと加工編集された情報ばかりが私たちのところに届いている情報の正体です。政府が手柄を立てたような話は大々的に扱い、政府に都合の悪い不祥事が起きたときは、芸能人のスキャンダルなどを大々的に扱うことで私たち大衆の関心が政財界の不祥事に向かないようにコントロールしています。

政治思想については諸説ありますが簡単に分類すると、保守か革新、個人主義か全体主義という二つが大きな軸となっていて、個別の主義主張はこの二つを軸とした二次元グラフで表せるような構造になっています。

今の世の中では、右翼左翼、保守と革新、民主主義と社会主義や共産主義、さらに私たち一般市民の常識的な感覚であるポピュリズムすらも政治的な学問の対象となっている政治思想のひとつとして扱われてます。これも普通に暮らしていると気付きにくいことですが、実際には意図的に作り上げられた、社会的な思考誘導、大衆洗脳の一種となっています。

保守というのは既存の体制や産業の利権を守ることを優先し愛国や自国優先主義などにつながる考え方です。農業保護や軍拡などがこれにあたります。これに対して革新は既存のものを変更していくことで国家の繁栄を目指すものです。グローバリズムや移民・外国人労働者の受け入れなどがこれにあたります。

個人主義は個人の権利を尊重する考え方で自由主義とほぼ同義で、個人が頑張ってお金を稼いだのだから格差社会になっても仕方ないという考え方につながります。これに対して全体主義は、多数派の民衆の利権を尊重する考え方で、労働制度や社会保障の充実、格差社会の否定などへつながる考え方となります。

今の世界では巨万の富を得た超富裕層が、利権の拡大を目指す自由主義のグローバリストとして、規制緩和や政府機能の民営化などを求めている状態にあります。ネオリベラリズムなどの自由主義を掲げ個人の権利を主張しつつも、最終的には自分たちだけが金融貴族として世界に君臨するような共産体制を目指しているとみられています。これがいわゆるNWO(ニューワールドオーダー)と呼ばれるもので、超富裕層はローマ教皇やアメリカ大統領などを使い世界統一性の樹立を提唱しています。

すべての考え方を政治思想として扱い名前を付け、定義し、比較検討できるようにすることで、あたかも新しい優れた主義思想が生まれれば、その思想が政治問題を解決し、理想的な社会を実現してくれるかのような大衆洗脳が行われています。また新しい政党や連立政権が生まれれば、政治が健全化するというイメージも同じく大衆洗脳法のひとつとなっています。

よく考えてみてください。政治が腐敗すること、官僚や政治家が職権を乱用し私利私欲を満たす法令悪用ゲームが行われているような今の日本の現状は、どこにその問題があるのでしょうか。民主主義が悪かったのでしょうか。共産主義に変えてしまえばこんなことは起こらなかったのでしょうか。あるいはどちらの問題点も解決し、良い部分を統合したような新しい政治思想が生まれれば、政治腐敗は解決されるのでしょうか。与党と野党を合体させた政党ができれば、問題が政党内部で解決され、腐敗のない政治が実現されるのでしょうか。

残念ですが、政治腐敗は、個人の問題であって、主義思想や政治結社の問題ではありません。極端な話、民主的な選挙で皇帝が選ばれ、司法・立法・行政の三権を独占した独裁者が現れても、その人が私たち一般大衆の権利を守り、社会全体の繁栄が自分の役目だと理解して活動できるのであれば、政治が腐敗することはないはずです。それぞれの政治腐敗には原因があり、利益を得ている実行犯がいるものです。政治腐敗の改善には、その実行犯をひとりずつ排除していけばよいだけのことです。

王や皇帝が国を治めるような君主制が制度として優れているということではなく、共和制であろうと専制政治であろうと、政治的なリーダーが不正や腐敗を許さなければ、それだけで政治腐敗は防げるはずだということです。

政治的な主義思想は支配層による単なる大衆洗脳に過ぎないということをよく理解したうえで、政治腐敗は主義思想の問題ではなく、官僚や政党などの組織、最終的には強い権限を持つ個人の良心や犯罪性の問題だということを理解しておいてください。そうすることで、政治腐敗問題のより円滑な解決や改善がはかれるようになるでしょう。

政治問題とは主義思想や政党の勝ち負けを競うゲームではなく、個々の問題を解決していくことで達成される社会改善のプロセスのようなものです。政治問題への対処は、世の中をよりよくするための努力として個々人が良心に基づき誠実に行うべき永遠のテコ入れ作業のようなものなのです。

具体的な政治問題へのアプローチは、日本では間接民主制で政治家が国民の代理として決定し、官僚が実行するような形になっていますので、官僚や政治家の個々人のうちよい人に活躍してもらい、悪い人を排除するということになるでしょう。今の日本は全体が腐敗状態にあるので、すべて入れ替えてしまえれば早いのですが、それは現実的ではないので、徐々に入れ替えていくことになるでしょう。今のところ優れた制度としては、スイスのような直接民主制を実現している国もありますので、日本も直接民主制を実現するというのが、今のところは理想的な対処となるでしょう。

さらなる理想を考えると、インターネットもだいぶ普及していきていますので、より民意の反映されるよう、たとえば国会決議は、議員の投票権が全体の1割で残りの90%は国民投票で決まるといったようなかたちになれば、かなり民意の反映される体制を築けることでしょう。あるいは国民の1割を超える要望があれば、すべての国会決議や裁判判例などを国民投票による再審査にかけられるようになる、というのもいいかもしれません。今の日本の官僚主権体制では司法・行政も常識的な善悪がねじ曲げられた官僚利権のために運用されてしまっていますので、司法や行政に対しても民意が反映できる仕組み作りが求められます。

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