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北朝鮮と中国

[North_Korea_and_China] (2016/03/19)

核実験・ミサイル実験は中国への政治的アピールか

北朝鮮については、大局的にはどうにもならないようにみえますが、だからといって何もできないという訳でもないようです。できることがあるならばやるべきだ、と言えば、それはその通りでしょう。分からないなりに観測を追加します。 2016年の核実験やミサイル実験の背景には中国への何らかの政治的メッセージが含まれている可能性もあるようです。北朝鮮は、貿易の90%を中国に依存しており、さらに資金や石油などの無償提供を受けているそうです。

中国は、2015年に経済成長率が25年前の水準まで低下したため、国家予算は全体的に下方修正されていることでしょう。当然、北朝鮮への資金・石油の無償提供などは、まず初めに削減されていることでしょう。北朝鮮は、これに対する不満をあらわしているのではないか、という見方もできるでしょう。核実験やミサイル実験は通常であれば、中国にはあらかじめ通告してから行うのが通例となっていたそうですが、今回はそれが行われなかったため、中国も国際社会での体面に傷がついたそうです。

北朝鮮は過度な中国依存型の国家運営を行っており、国連や諸外国が圧力をかけることがあまりできない状態となっています。しかし、中国との関係が悪化したとなれば、大きな動きへとつながる可能性もないとは言えないかも知れません。

日本政府は、今回の核実験・ミサイル実験への制裁として、日本から北朝鮮への資金や人の移動に関する制限を厳しくするという対応をとると発表しています。次は1年くらい全面的に禁止するなど、さらに厳しい対応がとられることとなるかもしれません。以前、国際的に行われた、北朝鮮への制裁では、北朝鮮関係者の海外の銀行口座を凍結するというものがあり、関係者はこれに激怒するなど、あきらかな不満をあらわしているそうですので、今回の日本の対応もなかなかの良策だと言えるでしょう。(2016/02/11)

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