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人は何を疑い信じるのか 信念と疑念の仕組み 信念形成の分析

「あの人は嘘つきなんだって」と悪い噂を流され信用されなくなってしまった人などのどこが疑われ、どうして信じてもらえないのかを調査分析。

人の信念・疑念形成の仕組みをまとめました。

Structure-of-faith-and-the-doubt、2019.6.5, 2021.3.7, 評価(B)

目次

疑念の仕組み

信念の仕組み

信念バイアス:自分の信念と合わないものは否定、合ったものは肯定しやすい

他人の信念を変えるポイント(※悪用厳禁)

自分の信念の変え方

信念を貫く方法

[分析] 認知の仕組み 信念の改善に向けて

[分析] 意識が低い人の信念は妥協にすぎない

カルトの信念変更・作成

宗教の信念変更(信仰)

まとめ

関連・参考


疑念の仕組み

疑念は矛盾を感じると生まれ、強い疑念はそれを信じない状態に人の心を変えます。

信じないことには強い根拠があります。

疑念や不信感を晴らすにはその矛盾や、矛盾を生む根拠を的確に分析し納得してもらう必要があります。

疑念も矛盾もその根拠も相手となるその人の精神活動です。

あくまで相手が理解し納得できる形ようになるな情報提供や教育が必要になります。

いくら正しくても自分が言いたいことだけ伝えていてもダメなのです。



仕組み

自分の知識や信念と矛盾することと疑念が生まれます。

矛盾の認識から生まれる直感が疑念です。

認識は信念・価値観・世界観・アイデンティティーが土台となっているので、それらのどこかに矛盾するものを感じ取ったということです。



信じない心理には強い根拠がある

自分の認識と矛盾しているから疑念が生まれ信じないのですが、心理的には自分の認識に自信のある人ほど強く信じない傾向があります。

自信家は少し疑念が沸くと自分を信じると同時にそれ以外の説を信じなくなります。

信じないのは信じないのに十分な強い根拠の認識があるということです。



強い根拠

強い信念の根拠となっているものが疑惑や不信感を正当化する強い根拠となります。

  1. 自分の実体験から学んだルール
  2. 職業などの立場的なルール(指針・義務・拘束)
  3. 自分の所属する集団(家族・友人・組織・地域・社会)のルール
  4. 自分が常識と認識しているルール
  5. マスコミ情報
  6. 政府発表
  7. 学術的知識

心理的にはこれらには基本的に個人の認識に影響され、さらに同調や服従を求める社会的心理にも影響されます。

< 関連 >
社会的圧力・集団 心理学用語集


対策

疑念は疑念を呼び思考や認識を狂わせる恐れがあります。

脳は疑念が正しい考え方だと仮定して推論を進めてしまうからです。

その疑念が正しいのであればいいのですが、そうでないこともあるので言葉ではっきり定義して明確にしておくといいです。

そうすることでその疑念を客観的にとらえなおすことができるからです。

< 関連 >
説得力を高めて話を信じてもらい理解者や協力者を増やそう

< 参考 >
「疑念」から脱出せよ!成長を止めてしまう人の心の仕組み【佐々木浩一&RCFメソッド®】


信念の仕組み

信念とは人が疑いなく正しいと思っている物事のことです。

信念が生まれる仕組みは次のように分析されています。

  1. アイデンティティー(自己像、セルフイメージ)の形成(自分の思う自分のイメージ)
  2. 世界観の形成(自分の関係する世界の仕組みやルールのイメージ)
  3. 価値観の形成(善悪や優先順位の考え方)
  4. 信念の形成(何かを信じるようになる)

人の思考や行動の土台にアイデンティティーがあり、それぞれが積み重なってできています。



< 参考 >
「信念」の作り方、4つのステップ Flapping bird なりたい自分になるためのメディア


信念バイアス:自分の信念と合わないものは否定、合ったものは肯定しやすい

信念は認知バイアスの一つで人の判断や結論をかたよらせる特徴があります。

その結果、人は自分の信念と矛盾しない結論を選びやすく、矛盾したものを拒絶しやすくなります。

事実や証拠を見せても認めたり納得しない人がいるのはこのせいです。

名古屋大学の研究によると信念は結論の判断により強く影響することが分かっています。

一方,実験2の結果,信念が強固に形成される身近な話題を取り扱った場合,信念からのトップダウン処理は,差の受容やその解釈といったグラフの理解には関与せず,最終的な判断に対してのみ大きな影響を与えた

引用元:4 結論 信念及び知覚的表象と解釈及び判断との関連 福岡未紗,三輪和久,前東晃礼 名古屋大学大学院情報科学研究科

このような仕組みになっているので話は相手の信念に合わせないと受け入れられにくくなります。

人と分かり合いたいなら、相手がどんなアイデンティティー・世界観・価値観・信念を持っているのか注意深く観察して相手に合った話し方ができるよう心がけましょう。

相互理解とはまずは自分が相手を理解することろから始まります。

参考

認知バイアスとは?意思決定を歪める20の心理学を徹底解説 MindHack 2019/6/8
人の認知は基本的に偏っていて間違っていても楽で都合のいい解釈をして安心したがる

信念及び知覚的表象と解釈及び判断との関連 福岡未紗,三輪和久,前東晃礼 名古屋大学大学院情報科学研究科 2016
過程より結論のほうが信念に影響を受けやすい

認知バイアス一覧で社会心理学入門 2021/2/6
「信念形成の際の認知バイアス一覧」参照



他人の信念を変えるポイント(※悪用厳禁)

先に断っておくと、人の判断は信念だけに影響されるものではなく、他の心理や条件にも影響されます。

信念を変えてもらっただけで簡単に説得できてしまうということではないのです。

説得についてはまだ調査が進んでいませんが次の記事でまとめ中です。

説得力を高めて話を信じてもらい理解者や協力者を増やそう

それでは信念を変えるポイントについての話を始めます。

誤解したり間違った信念を持ってしまった人を直してあげるときは信念形成の逆順で説明してあげると分かりやすくなります。

あなたは誤解している、間違っている」(信念)
(注:相手に否定感・拒絶感を与えてしまうので実際は伝えなくていい)
 ↓
「その考え方よりもこっちの方が大事」(価値観)
 ↓
「みんなが守っているルールはこれ」(世界観)
 ↓
「あなたもこのルールを守ったほうがいい」(自己像)

という流れの三段論法で説明すると納得してもらいやすくなります。

< ポイント >
人は否定されると相手の話を受け入れにくくなるので、最初の誤解や間違いの指摘は省略しておいて、後から自分自身で理解できるように話を進めたほうが受け入れられやすくなります。

信念の根本はアイデンティティーから生まれています。

そのため、人の考え方を少し変えてもらうということは、最後は相手のアイデンティティーの一部を少し変えてもらう、ということになります。

信念を変えてもらうには誤解を解くことにつながっている、
これらすべてを変えないといけないということです。

ここで人々が持っている考え方のパターン分類を説明しておきます。

人の考え方や判断の特徴は、全体の7割の感覚派と、3割の理論派に分けられます。

7割が文系、3割が理系といったイメージです。
(※実際の学問は文系・理系どちらも論理的ですが、文系のほうが前後の文脈を重視するので感覚派に近です。前後関係と普遍的ルールのどちらを重視するかという意味合いの例えです。)

理論派の人たちは論理の正しさや優劣、効率などで物事を判断します。

ですので、正しい説明ができれば考え方自体は変えやすいです。

それとは違うのが世の中で多数派になっている感覚派の人たちです。

感覚派は自分の分からない考え方のすべてを理屈と考え内容を確認しない(できない)人が多いです。

そもそも話を聞かないし、理解しようともしないので信念を変えてもらう以前に説明するのが難しいです。

先にそれを理解するのに必要になる論理的な考え方を学んでもらう必要があります。

論理的な思考方法はロジカルシンキングとして研究されているのでこれが使えます。

物事を抽象化・体系化したり、時系列や関係性から理解し論理同士の整合性をとってより正しい思考をできるように促してください。

感覚派の人たちこれをあまいにやっていて細かく考えることができず、すぐに感で判断しようとします。(※まったく根拠がない訳ではありませんが)

論理の比較ができないので客観的に優先順位を決めるようなことが苦手です。

考えることで受ける精神的なストレスに弱く、考えること自体が嫌いな人が多いです。

「考えるな感じろ!」といった感じで、そもそも考える必要がないとと思っていることすらあります。

感覚派は感覚的に物事を判断しているので信念も感覚的に判断して信じています。

人の判断は最終的には感覚に頼ることになるので、それ自体は悪いことではありません。

ですが、論理的に整合性が取れる部分はなるべく整合性を取った方がよりよい判断になります。

感覚派の人たちが判断基準として信じているものは次です。

  1. 自分の人生で体験してきた情報やルール
  2. 常識(だと自分が信じているもの)
  3. 多数派の意見(テレビ・マスコミ)
  4. 権威・専門家(政府、著名人、学者、先生)

これらは感覚派の人たちの多くが信じていることです。

ですので、これらを使ってその人の信念の間違いや問題点に気付かせてあげることができれば信念を変えやすくなります。

それと違ってこれらが使えないときは急に説明の難易度が上がります。

感覚派の人たちというのは、要は自分の好きなルールや人生で学んできたルールを元に他は深く考えず人や周りの意見を正しいものとしてそのまま判断に使っているということです。

他人の判断を使っているときは、元々他人の意見ですからその判断に自分では責任をとりません。

責任は人や常識、社会などのせいにがちです。

判断に自分で責任をとらないといけなくなるところまで説明を続けましょう。

相手の考えを確認して自覚させてあげると無責任な判断を取りにくくなります。

よく分からない状態で何となく判断しているので、そのよく分からない部分をはっきりさせることで論理的な間違いに気付いてもらいやすくなります。

それ以前の話として、感覚派の人たちは自分の知識がないものの判断には論理ではなく個人の信頼性を重視する傾向も強いです。

「よく分からないけど正しいはずのあの人が言っているのだから正しいはずだ」といった論理です。

判断基準として人を重視するのでまずは仲良くなって信頼されたほうが理解されやすくなります。

逆に仲が悪くなったり胡散臭い嘘つきだなどと思われてしまうと、そこでその人の言うこことは信用できないと判断されやすいです。

その時点でそれ以上話を聞かなくなってしまうこともあります。

仮に話を聞いているとしても聞き流している可能背が高いです。

とはいえ、悪いイメージを持たれてしまうと話にならないのは論理派の人でも同じです。

論理派の人であれば自分が怪しいと思ている相手であってもひとまず話に耳を傾けてくれることがあります。

ですが、認知バイアスが働いて怪しい相手だから気を付けようと思ってしまうので、初めから否定するための間違い探しをするような結論ありきの話し合いになりがちです。

仲が悪くなったり、嫌われたり、悪いイメージのレッテルが貼られて、それを信じている人と話すことは、相手が感性派だろうが論理派であろうが、かなり難しくなります。

そういう心理的な敵対関係にある人たちとは、怪しまれる原因がどこにあるのか、相手がどこを怪しんでいるのかを、相手の気分を害さないように慎重に確認して疑いを晴らしていきましょう。

ただし、人にはいろいろな都合や思惑がありますので、正しいことを説明しても納得しないこともあります。

その理由はいろいろ考えられます。


たとえ相手がどんな態度をとったとしても、信念の間違いへの指摘や説明が正しいのであればそれなりに相手には伝わるはずです。

それで信念レベルの説明としては満足すべきでしょう。

それではちゃんと納得するように説得するにはどうすればいいのかというと、これは別件なので別記事で扱っています。

納得するかどうかは理屈よりも感覚の世界の話になるので心理学を活用したほうが効果的です。

残念ですが感覚派の人たちを説得するには論理だけでは不十分なところがあります。

人は必ずしも本心を話している訳ではないので、相手の言葉には出てこない都合などの背後関係がある可能性があるからです。

トップ営業マンのようにそれが予想できればいいのですが、予想は難しいです。

< 関連 >
説得力を高めて話を信じてもらい理解者や協力者を増やそう


自分の信念の変え方

これは割と簡単です。


自己暗示

自分のアイデンティティーを変えればいいのですが、それには軽い自己暗示をかけるだけで変わっていきます。

アイデンティティーとは自分が思っている自分のことで、自覚している好みや性格、職業などから形作られています。

アイデンティティーは自分の思いにすぎません。

自分はどんな人間でこれから何をしていくのかということを、毎日、自分に言い聞かせてやれば脳の無意識の領域や体がそれを信じるようになります。
(※声に出した方が耳にも刺激を与えるので効果的ですが、声に出さずに心の中で思うだけでも効果があります。)

自分の生活や仕事、人生に役立つような自己イメージを普段から自覚していれば、自然とそのイメージを基準に物事を考えるようになるので信念になっていきます。

人の脳や体はその信念に合わせようとする(ホメオスタシス)ので考え方や行動も変わっていきます。

行動が変われば結果も変わってくるので、よりよいボジティブな自己イメージを持って、それを日々自分で思い返すことで、自分の生活や人生をよりよいものにしていくことができます。

スポーツや勝負事で「気持ちで負けるな」と言いますが、これは科学的にも正しいことです。

負けてもいいと思うと力を出し惜しみしてしまい、かつ心理的にも負けを受け入れやすくなってしまいます。

勝てないと思って戦うのと、勝てると思って戦うのでは出せる力が違うのです。

他には環境を変えるのも効果的です。



環境を変える

人間関係や生活環境を目標に近づきやすい状態に変えるのも有効です。

自分がどんなにがんばろうとしていても、悪友が「ダイエットは明日から、努力も明日らか、今日は付き合え、自分だけ抜け駆けするのはズルい」などと言ってきたのではせっかくのやる気に水をさされてしまいます。

IT時代になって子供の頃からの友達を大切にしている人がいるのはいいことですが、もしもそれが足かせになるような関係であれば見直すべきでしょう。

自分にとって何が大切なのかよく考えてみてください。

悪友との腐れ縁がとにかく大事だという人はいないだろうと思います。

またたいして相手にしなくても縁が続くというのが悪友の特徴でもあります。

悪い友達とは縁を切って、よりよい交友関係を求め、ブラック企業なんかとも関わらずに済むような努力をしたほうが自分が望む人生に近づくはずです。



コラム:著者の例

ちなみにこれを書いている私の場合は、自分のことを「監視犯罪や監視社会に対処する世界の希望のひとつ」だと考え毎日活動を続けています。

これは私だけが唯一残された希望だということではなく、活動しているみなさんひとりひとりが希望であって、私も当然のその中のひとつだという意味です。

別に私がやらなくてもいいのですが、世界の大きな不幸を目の前に迎えている今、できそうな人ができることをやらないというのは怠慢にあたるように思います。

私は集団ストーカー被害者として監視犯罪や監視社会化と戦っているのですが、集団ストーカー犯罪というのは人生に常に付きまとう危機であり、日々の不快感や痛みの原因そのものです。

毎日の攻撃に対処せざるを得ないからやっているだけだという面もあります。

何もしないと被害は悪化していくので信念があろうがなかろうが対処せざるを得ないものでもあります。

とはいえ一度大きな目標を持ってしまうと小さな目標は個人にとって相対的に価値を失ってしまいます。

自分の心の中でやるべき大事なこととそうでないことに分かれてしまうのです。

心理的な義務や責任が発生してそれに合った世界観が自分の中にでき上がってしまった感じです。

それで犯罪対策以外は今一つ魅力的に感じられなくなってしまったという影響もあります。

趣味で何かをするのはいいのですが、それを一番大事なこととするような生活は送れなくなってしまいました。

多くの人には集団ストーカーのようなおかしな被害はないことでしょう。

それでも誰しもがせっかく人生というチャンスを与えられたのですからチャンスを活かすべきだと思います。

日々やっていることをよりよいものにしていったほうが充実した人生になるはずです。

人並みの生活が許されそれで満足できるならそれでもいいのかもしれません。

ですが、人生を単なる時間経過と考え快楽原則だけで生きてしまってはそこらの動物と大差はないように思います。

ここで監視犯罪対策も痛みや苦しみから逃れるという側面があり、快楽原則に従った行動にすぎないという論理的な枠組みに気付かされます。

大いなる義務がなくても快楽原則から不快を逃れるための犯罪対策が続けられることが分かります。



信念を貫く方法

大切なことに関しては、信念を貫き決して譲らないこと。

そして、それ以外のことについては、執着せずさっさと譲ってしまうことだ。

譲るのは、本当に自分にとって大切なことに集中するためだ。本当に大切なこと以外について寛大になることで、あなたは集中するための時間を手にすることができる。

引用元:メンタリストDaiGo @Mentalist_DaiGo

作業の効率化、人生の最適化に役立つマインドです。



[分析] 認知の仕組み 信念の改善に向けて

認識の仕組みを理解することで、信念よりよいものに変えていく手助になります。

具体的には認識体験を繰り返しよい認識を自分の信念に組み込んだり、悪い認識を改めることで信念を健全化していくことができます。

ストーリーテリングが人の心を動かすのも認識を疑似体験させているからです。

認識の仕組みはいい説明があるので引用しておきます。

「認識の仕組みを知りたい」、「よりよい信念を持ちたい」、あるいは「誰かにもっといい信念を持ってほしい」と思っている人には引用元の読破をおすすめします。
(専門用語は検索すれば分かるレベルなので誰でも理解できるはずです)

つまり、心理的問題や生理的反応は、出来事や刺激そのものではなく、それをどのように受け取ったかという 「認知」 を媒介として生じるものと考えて、通俗的にABC理論といっている。

略述すれば次のようになる。

・A:Activatingevent(出来事)
・B:Beliefsystem(考え方、受けとり方、信念体系、文章記述)
・C:Consequence(結果の意、感情、悩み)

出来事 (A) があって結果 (C) があるのではなく、間に信念体系 (B) による解釈をはさんで、結果 (C) である、感情や行動の反応、すなわち、不安や怒り、不適応な行動が生じる。

(中略)

「図表1 認知モデル」

状況/出来事
 ↓
自動思考
 ↓
反応(感情,行動,身体)

(中略)

人は幼少期のかなり早い段階で、自分自身について、他者について、そして自分をとりまく世界について、一定の信念を持つようになる。

なかでも最も重要な中核信念 (コアビリーフ)(※ビリーフ=信念) は、あまりにも深く基底的な層にある持続的信念であるため、ほとんどの人は、自分自身の中核信念を明確化することはない

(中略)

「図表2 認知の階層」

中核信念
 ↓
媒介信念(構え,ルール,思い込み)
 ↓
状況
 ↓
自動思考
 ↓
反応(感情,行動,身体)

(中略)

3 NLP(クリスティーナ・ホール)とビリーフ

(中略)

ビリーフとは、私たちがこの世の中を生きていくときにどのように自分自身をケアし守るかというものである。

ひとつひとつのビリーフは学習の結果であり、ひとつひとつのビリーフがそこに選択肢を提供している。

ビリーフを作り上げることによって、私たちは「体験の意味づけ」 をする。

ある状況において、こういうことをすると人は普通こんな反応をするものだ、というようなことに気づく。

そして、ビリーフには、その人の信じるところのものへと人を行動に駆り立てていく。

また、脳は、すべてを保存していくアーカイブになっているので、本当の意味ではビリーフを捨てることはできないが、ビリーフを再組織化して例えば5年前のその人ではなく、現在のその人にフィットするような形にすることはできる。

(中略)

VI クリスティーナ・ホールのビリーフの特徴からの考察

(中略)

(5) 自己の実証性

全てのビリーフは、仮定していたことを証明するためにある。

人はビリーフが正しいということの証拠を集めようとする。

証明するプロセスは歪曲を通して行われ、ビリーフと合う形で情報を解釈する傾向がある。

また、ビリーフはアイデンティティと結合していることが多いが、ビリーフがアイデンティティと離れれば離れるほど、リフレーム (変容)しやすくなる。

(中略)

(6) 自己の反射性

ビリーフは、仮定していることを証明し、自ら確認し、有効化しようとする。 これを自己の反射性という。

引用元:ビリーフの形成・変容に関する一考察 クリスティーナ・ホール博士の手法を中心として 加藤雄士

またクリスティーナ・ホールの認識論では、

理解(統一場)
↑↓
知識(知っている、ノウハウ・ノウアバウト)
↑↓
情報(言語化)
↑↓
データ(意味付けされていない知覚情報)

上矢印が情報処理の方向で、下矢印が事実(理解)の方向とされています。

この繰り返しが信念を作っています。

自分の理解通りのことが起きると信念が強化され、そうでないことが起こると(それを知覚し言語化し知識となり理解されると)信念が再組織化されます。

「自己の反射性」では信念がそれを証明・確認・有効化しようとする特徴が説明されています。

人が持つ信念はそれが正しいと証明するように人を動かそうとするということです。

逆のフィードバックを起こすことから自己の反射と呼ばれています。

日本語だと反映くらいの意味合いですが、より強い影響力があるのと原文に合わせるという意味で反射になっているのでしょう。



[分析] 意識が低い人の信念は妥協にすぎない

クリスティーナ・ホールによると信念は推量に支えられた解釈にすぎません。

堕落した犯罪者の信念を考えると、恐らく犯罪を肯定し思考停止する人生の妥協案になっていると考えられます。

犯罪者でなくても「これが自分だからどうしようもない」などと言い訳にはしないで、よりよい信念を持てるように信念自体も改善していったほうがいいです。

なぜなら信念がその人の能力や結果、さらには人生の限界を決めてしまうからです。

その人の自分観(アイデンティティー)・世界観・価値観・信念が分かればその人の器もだいたい分かるはずです。



カルトの信念変更・作成

信念形成の根本はアイデンティティーにあります。

生まれたときからカルト思想を植え付けたり、学校教育などでカルト洗脳していくと、かなり強い信念を植え付けマインド・コントロールすることができるようになります。

「我が家は支配層の家系だから庶民を支配する権利と義務がある」

「我が校は支配層の子女が集まる学校で支配のためのエリート教育をする役目がある」

カルト関係者はこういった低俗な世界観から価値観、アイデンティティーを作り上げ、理想のカルトメンバーとしての信念を植え付けられています。

カルトは子供の頃から一般社会のルールを無視したマインド・コントロールをされていて、一般人に対しては自分たちでマインド・コントロールをしようとしています。

そうすることで庶民の人権を無視しいても心が痛まない、あるいは小さな犠牲は無視してもいいといった価値観を持つカルトが大量生産されています。

子供の頃からカルト洗脳し続けてカルトメンバーを育てていくというのは、信念形成という意味ではかなり合理的なやり方になっています。

それをやっているカルトが次に説明する秘密ネットワークです。



秘密の金融・権力・スパイの世界ネットワーク

多くの人たちは心理的に陰謀論アレルギーを引き起こすようにテレビや常識、カルト民族などの情報操作で心理誘導されています。

陰謀論を間違った妄想だと考えている人がおかしな人間だということはありません。

むしろ常識的な人間だと言えます。

ところが、あまり知られていない、あるいはこの情報自体が隠蔽され情報操作、心理誘導されているのですが、陰謀論自体はCIAが広めた事実隠蔽プロパガンダにすぎません。

事実を信じさせないための政治・社会的な情報操作であり、心理誘導なのです。

これはCIA自身も認めていて、陰謀論を自分たちが広めたことを公文書で明らかにしてます。

陰謀論工作は強力な心理誘導なので今では世界中で行われています。

< 関連 >
陰謀論とは真実隠蔽のために作られた概念
1960年代に不都合な事実を嘘話扱いして隠蔽する計画が実行され現在に至る

とはいえ、信じられない人が多いので多くの人たちが信じられなくても仕方のないことです。

ですが、どう考えても本当に世の中は超富裕層の秘密カルトネットワークが富と権力の大半を支配しています。

分かってしまえば証拠が大量に見つかります。

世界の秘密でも何でもありません。

世の中に堂々とまかり通っている事実を見れば一目瞭然です。

むしろ他の可能性は考えられないほど確実な客観的事実で科学的知見に近いです。

嘘だと思うならそれが存在しないことを証明してみてください。
(売国奴や支配層の手先だと馬鹿にされ恥をかくだけだろうと思いますが。)

問題のそのネットワークは王族の血統や民族などの団結力、カルト宗教などで洗脳された巨大な秘密ネットワークです。 2019年からのコロナ騒動でマスコミが嘘を付き続けたのもそういう秘密勢力がお金やルールで人々に支配的な洗脳を施しているからできた芸当です。

コロナ騒動はその根拠となるコロナウィルスの感染自体がそれを特定できないPCR検査の結果を根拠としていて、対策のワクチンも毒性が強く多くの人々の健康と命を奪いました。

後の世の歴史的評価では5Gの電波被害と毎年流行していたインフルエンザがコロナ被害の実体だったと正しく評価されるだろうと思います。

コロナ騒動はともかく、カルトの洗脳を解くなら、信念を変えさせないといけません。

そのためには価値観、世界観、アイデンティティーを変えていくといいです。

カルトに説明が通じないのは価値観・世界観・アイデンティティーのすべてに問題があるからです。

カルトでも自分たちの仲間や権利は守るので、一応はそれなりの人間らしい価値観は持ってます。

ただその善や正義、利益などの基準が一般人や社会全体ではなく、自分たちのグループだけに向かっているのが問題なだけです。

タルムードやシオニズムが原型と考えられますが、よくあるのはその仲間から一般人をのぞいてしまい、自分たちだけがまともな人間で一般人は敵や奴隷だという洗脳です。

信念の健全化には根本にあるアイデンティティーを健全化するのが理想です。

まずはみんな同じ人間で仲間なのだと理解してもらうのがいいだろうと思います。

どうしても健全化できそうにないなら、その信念のままでも受け入れられる形のルールに落とし込めば理解されやすくなります。

ここから先は陰謀論の本質を理解していない人には説明されても分からないと思います。

ですが、せっかくなので説明しておきます。

陰謀論が胡散臭い嘘だと思っている人はかなりだまされているのでまずは陰謀論が何なのか理解してください。(参照

これはだますほうが狡猾なのでだまされても仕方のないことです。

個人の能力不足などではなく、だますほうが圧倒的に狡猾なのです。

だまされても恥ではないので気にせず真実を知って理解してください。

繰り返しになりますが、陰謀論は陰謀を隠蔽するためにCIAが広めた情報プロパガンダです。

知られたくない事実を怪しい話と関連付けることで、事実を怪しい話だと信じ込ませるマインド・コントロール・テクニックのひとつです。

ここでカルトと呼んでいるのはいわゆる国際金融資本のことです。

日本もその支配下にあり、具体的には王族、つまり天皇の血筋と周辺勢力が秘密ネットワークを形成しています。

日本で数が多いのは3千万人とみられるサンカの秘密スパイ技芸民族です。

< 関連 >

陰謀論とは真実隠蔽のために作られた概念
1960年代に不都合な事実を嘘話扱いして隠蔽する計画が実行され現在に至る

支配層・秘密エリートネットワーク・国際(世界)金融マフィアとは?
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宗教の信念変更(信仰)

カルトといってしまえばそれまでですが、宗教の多くがカルト化されていて問題になっています。

日本人の大多数は宗教を信じていませんが、原始的な崇拝心は持っているのでこれが利用され悪い宗教に取り込まれてしまう人がいます。

特に因果応報を信じている人が多いように思います。

因果律は原因と結果があるという客観的な事実ですが、応報部分は人間的な価値観で偶発的なので絶対的なルールではありません。

若いうちはいい人が幸せないい人生を送るものだと思っている人が多いのですが、いい人でも事故死したり、悪人が死ぬまで贅沢な暮らしをしているようなことは普通にあります。

応報があることもありますが、因果律のように絶対ではないということです。

そもそも宗教にはいい内容もあり真面目に信じている人もいるので、それはそれでいいことです。

それを止めた方がいいというつもりはありません。

問題は宗教の多くがカルト化されていて、人々の心を支配しコントロールすることに悪用されている点です。

信念レベルでは信念を意図的に変える仕組みを持っているので、洗脳グループという側面も持っています。

多くの宗教が神と人を定義していますが、人のアイデンティティーや世界観、価値観を同時に変更しようとします。

信仰心を持たせる布教活動ということですが、人の心を変えるという意味でマインド・コントロールとしてみるとかなり効率的なやり方になっています。

旧統一教会などのカルトがしきりに聖書を読むことをすすめるのは、聖書の中の世界観や価値観、人間観を植え付けることで信念を変えさせるためだともいえます。

聖書はいいことも書いてありますが、救われた人間は神の子イエスのみで他は誰も救われていなかったり、結局のところあがなわれたはずの原罪を現代人が背負い続けるような形になっているので、罪悪感による心理操作手法が使われているとも言えます。

聖書の悪口のようになってしまいましたが、思想・信仰は憲法が認めるほど自由ですから、最終的に自分が満足して幸せになれそうなら信じる価値はあると思います。

ただ、お金をとったり無料奉仕させるタイプの宗教はほぼ全部カルトのお金儲けなのでだまされないように気を付けてください。

今のIT時代の事情を考えると、不安や心の迷いに対処できるマインドセットなどがたくさんあるので、宗教は現代のニーズに合っているようには思えません。


まとめ


この記事で次のようなことが分かってもらえたと思います。

問題のある信念は変えることができますが、それだけでは人の思考・行動を変えることはできません。

人をいいほうに変えるには信念だけではなく他の心理的な要素を踏まえて説得し納得してもらわないといけません。

信念さえ変えるころができればいつかはそれに合った思考・行動をとるように変わっていくはずです。

信念を健全化することはいいことですが、それ以上の結果を求めるのであれば、それに見合った説明や説得が必要になるということです。

とはいえ、信念を変えるというのが基本になるので信念の理解は相手を理解するための基礎理論として重要であることには違いありません。

< 関連 >
説得力を高めて話を信じてもらい理解者や協力者を増やそう


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行動力を高める方法 完璧主義や不安を捨てて最短で試し成功体験を重ねる

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アドバイスや批判する前に相手から力を認められているか考えよう

参考

信念形成メカニズム。人は良くも悪くも変わっちゃう。 - ぶっさんのコピーライター奮闘記

「信念」の作り方、4つのステップ Flapping bird なりたい自分になるためのメディア

信念及び知覚的表象と解釈及び判断との関連 福岡未紗,三輪和久,前東晃礼 名古屋大学大学院情報科学研究科

ビリーフの形成・変容に関する一考察 クリスティーナ・ホール博士の手法を中心として 加藤雄士



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