ご利用のブラウザではJavaScriptが無効になっています。すべてのコンテンツを閲覧するにはJavaScriptを有効にしてださい。
目次 > 自説と諸説 >
やる気の仕組み(2)
やる気をなくさずに歩み続けるために
Structure-of-the-motivation2, 2017.8.7, 2024.03.26, 評価(A)
何かをやりとげたり自分の能力を上げたりするには、うまくいくまでやり続けないといけません。
そのための知恵をいくつか調べてみました。
「理想は習慣化された自然な継続」というのが今のところのベストな考え方のようです。
その境地にたどり着くまでは、自分のやる気を自分でコントロールすることで、自分のやる気を応援して、育ててあげていってください。
自分で自分をほめて伸ばしていく感じです。
目次
目次へ(やる気の仕組み(1)ページ内)
やる気がなくなる仕組み
何かをやり続け成し遂げたいなら、やる気がなくなる仕組みを理解してネガティブイメージを弱めたほうがいいです。
そして、勉強法や練習法と実行スケジュールを具体的に決め、習慣化できれば、さらに継続しやすくなります。
やりたくないから後回しになる
勉強を始める前に、いったん部屋を片付けることにして、気付いたら大掃除に発展しまい、その日は何もできなかった、となって後悔したことはありませんか?
人間にはストレスをさけたいという欲求があるので、楽をしたい、何もやりたくないと考えてしまう傾向があります。
そのため、最初のやり始める段階ですでにかなりのストレスを感じてしまいます。
そこで、やるべきことと関連したストレスの少ない行動をとることで、やるべきことから逃げてしまいがちです。
勉強が始められず、掃除で終わってしまうのはまさにこのパターンです。
人間の心理や行動としてはごく自然なことなので、自分の能力や性格を否定する必要はありません。
誰でもやるべきことから逃げていることは大なり小なりあるでしょう。
ただし、本当にそのままでよいのかしっかり考えておくべきです。
取り組みを続けるには、覚悟を決めて実行計画を立てておくと、やりたくない欲求にとらわれにくくなり楽になります。
具体的には、スモールステップでやり始めるときの最初のストレスを減らしたり、アラームなどで時間を決めたり、後回しにせずに自由時間の最初に取り組んだりと工夫すると、やり始めるストレスを減らせます。
せっかく始められても、休憩や趣味の時間が長くなりがちな人は、これもアラームで時間制限すれば長引かせずにすみます。
開始ストレスを減らすには、やはり習慣化が効果的です。約3週間といわれている習慣化までの辛抱できれば勝ちです。
逆に大事なことを後回しにしたら負けだともいえます。
後回しにしていることに自分にとって大切なことが隠されていると思っておくくらいでいいです。
そもそも人の自制心は弱い
人間には、自分の自制心を実際よりも強い、と考える認知のゆがみ(認知バイアス)があります。
勉強やダイエットを始めるときは「毎日やろう」、「最低2週間は続けられるだろう」などと思って始めます。
ですが、実際に始めてみると、三日坊主にすら届かなかったという経験は誰にでもあることでしょう。
三日坊主や私の経験から考えると、人は自分の自制心を3~5倍は高く見積もっています。
それくらい人の自制心は弱いので、気合でやり切ろうなどとは考えても続けられません。
あらかじめ自制心の弱さを差し引いて、休憩や自分へのご褒美も入れた計画を立てたほうがいいです。
まずは続けやすくなるようスモールステップを心がけ、一定時間努力したり、成果が出たりしたら、自分へのご褒美を用意したり、休憩をとったりましょう。
そうすることでやる気をなくしにくくできます。
特にやる気がなくなるタイミングはうまくいかなかったり、努力に見合った成果が確認できなかったりするときです。
そんなときはプライドを捨てて難易度を落としたり、成果を実感するのにかかる時間を調べなおしたりして、自分を納得させるとやる気を失わずにすみます。
成長目的で不安を否定
効率を落とす最大の原因は不安と言われています。効率が落ちればやる気も落ちやすくなるのでやる気の敵でもあります。
「イマイチかもしれない」と思うと脳がその理由を探し始めてしまうので挫折しやすくなります。
可能性は無限にあるので何かしらのやめる理由が見つかってしまうからです。
例えば「面倒くさい」と考えてしまうだけで何もやらなくていいような気分になってしまいます。こういう考え方はダメです。
不安やネガティブなイメージを否定し希望を持ち続けられるようにするのがポイントです。
自分がやっていることはいいことなのだと自分が信じ続けられる理由を考えておくといいです。
さらにすぐに思い出せるようにしておけばやりたくない気持ちをすぐに否定できるようになります。
やる気がでなくなる仕組みは基本的にはやりたい気持ちが弱くなることとやりたくない気持ちが強くなる2パターンがあります。
やりたい気持ちは動機付けを強くすればいいのですが、これは目標達成よりも成長自体を目標にしたほうが維持しやすくなります。
結果は運や状況に左右されやすく自己確認が難しくなることがあります。ですので、目標は自分の成長にすべきです。
やりたくない気持ちは休憩や自分へのご褒美、先に紹介したやりたい気持ちの再確認などで否定していきましょう。
ポジティブな成長マインドを持つと失敗も試行錯誤のひとつとなりネガティブなイメージがではなくなります。 2022.6.6
脳や欲求の矛盾
人の思い、あるいは脳の仕組みは矛盾していて、何かを成し遂げたいという思いと、何もしたくない、今のままでいいという思いが並存しています。
これが基本的な問題です。そのときの思いに従ってしまうとやってみたりやめたりとなってしまい安定しません。
覚悟を決めて取り組みを習慣化していくべきです。
もう一つは努力と結果、労力と報酬のバランスでその取り組みを評価するという仕組みがあります。
結果や報酬が見合っていない無駄や効率が悪いと判断してやめたくなるのです。
結果は自由にならないので心理的な報酬のほうを調整して増やしてやるとバランスをとりやすくなります。
いわゆる「頑張った自分へのご褒美」をあげればいいのです。
食べ物なら太ったりするので健康を考えて週1回少し贅沢してみたりするのがいいでしょう。
買い物なら財布と相談して負担にならずに満足感が出て、さらに取り組みの役に立つグッズなどを買うとちょうどいいでしょう。
健康や休憩に役立ち生産性を上げるグッズもおすすめです。
これらの報酬を成果や努力した時間に応じて意識的に自分に与えることでバランスをとるのがおすすめです。
食べ物や買い物には限界があるので、理想としては取り組み自体が価値のあるものだと自分で思えるようにして取り組み続けたこと自体が自分へのご褒美になるように考え方を高めていくといいです。
そうすれば習慣化を超えてライフワークにすることができます。
そうれば使える時間のすべてをつぎ込んでも充実した時間が過ごせるようになな理想的な状態にすることができます。
本格的なライフワークとして一生続けるかはともかく、そのときのライフワークとして全力で取り組んだほうが中途半端にやるより効率がよく結果も出やすくなります。 2022.5.25
どうしてもやる気がでないときの無力感や虚無感への対処法
無力感や虚無感はインパクトが大きいのでまずはこれに対処できるようにしておくのがおすすめです。
基本的には人は無力な赤ちゃんとして生まれ、死んで骨になり生物から物質に戻ります。
だからといって何もできない訳ではないし、何の意味もないということではありません。
自分に何ができてどんな意味があるのかは自分の人生で示していくしかありません。
これが人生の大前提です。
その人生で無力感や虚無感が気になってしかたがないというときの対処法を説明します。
人は他人の姿から影響を受けます。
世の中には高学歴でも低学歴でも成功者はいるもいます。
大学受験生なら高学歴の成功者の姿を見たり話を聞いたほうがよい影響を受けやる気が出やすくなります。
ちなみにやる気が出て困るということはあまりないのでどんどん出して行ったほうがいいです。(※燃え尽き症候群には注意)
世の中には希望を持って前向きにがんばっている人たちがいます。
今はネットでそういう人たちの動画やブログがあるのであなたの理想に近い人たちからの情報にふれてください。
きっとポジティブな影響を受け、あなたも前向きな気持ちになることができます。
前向きにがんばる人が出てくる音楽や動画もいいです。
他に人からの受ける影響が大きい感情には幸福感があります。
人の幸福はお金や物、地位名声などよりも温かな人間関係から感じられることが多いことが分かっています。
客観的な量や評価よりも実際にふれ合う人のささやかな優しさや信頼関係、感謝などから幸福を感じる傾向があります。
それが自己肯定感や満足感・充実感などにつながっていきます。
ではそういうものがどうしたらえられるのかというと、これはギブアンドになっているので与えることで返ってきます。
自分が幸福になるためには人を幸福にするのが近道です。
そうしないと自己肯定感や満足感を味わいにくいです。
充実感であれば自分の基準で目標を達成してけば味わえるので、やる気を出して充実感を味わうというはおすすめの方法です。
やる気が出なくなることの落とし穴は心と体の限界です。
そもそも人のエネルギーには限界があるので24時間戦い続けるようなことはできません。
一時的に徹夜作業することはできますが二日、三日となるとムリです。
作業の質も落ちるので効率が悪いです。
徹夜作業でなくてもやる気が出ないのは休憩不足が原因かもしれません。
何かを目指す活動は少しお休みして心と体を休ませることもお忘れなく。
< 関連 >
精神や肉体の限界
なぜやる気がでないのか
もちろん原因があります。
参考にあげたサイトにうまくまとまっているので目次だけ紹介しておきます。
1 やる気が出ない原因は「7つの本質」に集約される
1.1 身体的な欲求不満がある
1.2 考え事や悩みが多い(決断することが多すぎる)
1.3 社会との関わりがイメージできない
1.4 無意味感がある
1.5 望んでいる結果や成果が出ない
1.6 ためらいの感情がある
1.7 自分の「やる気スイッチ」を知らない
引用元:やる気が出ない原因は「7つの本質」に集約される - やる気が出ない原因が判明!脳のやる気スイッチを押す5つの方法 2018.3.4
やる気がで出なくなるのは人間にとっては仕方のないことです。
やる気が出ないことは人間の活動にとっての警告やブレーキともなっていますので、やる気が出ないこと自体についても誠実に理解して対処していくべきでしょう。
やる気が出ないということにも意味があるのですが、その気持ちに従うだけでは何もできなくなってしまうので、うまく対処していきたいものです。
やる気が出ないまま無理に何かを続けてしまうと心や体にストレスがたまってしまいます。
ストレスが限界を超えるとすべてを否定してしまうような極端な発想におちいりやすくなります。
やる気を維持するにはストレスをためこまないように体を休ませたり、心をリフレッシュすることも習慣化しておくとよいでしょう。
それまで積み重ねてきた努力や実績が、一度の不満の爆発ですべて否定され、失われてしまうような事態は避けたいものです。
人間の脳は3層構造になっていて、原子的な爬虫類脳、哺乳類脳、高度な哺乳類脳のように分かれているそうです。
人の脳、あるいは心と言ってもよいのですが、それらは意外と原始的で単純な部分があって、好き嫌いやそのときの思いだけで大事な決断を下してしまうようなこともあります。
やる気を邪魔するストレスが爆発し、後から後悔してしまうような決断をしないように、しばらく時間を置いて、冷静になり客観的に物事が判断できるような工夫をするとよいでしょう。
いつか不満を爆発させてしまうなつらい努力を続けるよりは、少しずつ休憩をとっていくやり方のほうがずっとよいでしょう。
これらのやる気を邪魔する原因にいかに対処していくかがやる気を維持するコツとなります。
下の参考で紹介されているやる気が出ない原因5つを紹介しておきます。
- 義務感
何かやらされると感じることはストレスが強くやる気がなくなりやすい、何でも自主的にやっていると考えると主体性が生まれ義務感のストレスを減らせる
- 飽きる
慣れ・雑用・単純作業などで飽きてしまう、人は刺激に慣れると飽きる、飽きたら効率化・自動化などより高い目標を目指すとやる気アップにつながる
- 環境
人間関係・雰囲気・見た目のきれいさ・満員電車などでストレスレベルが変わるのでストレスが減るように工夫する
- 体調
体調が悪いと体全体でストレスを感じてしまいやる気がでない、健康管理に気を付ける
- 完璧主義
考えすぎて完璧以外のものを自己否定してしまい強いストレスを感じてしまう、うまくいなかいときにやる気がなくなりやすい
やる気は生理現象にすぎないので下がる原因を分析すれば改善できます。
< 参考 >
【社会人あるある】あなたはなぜやる気が出ないのか 2020/12/22
ストレスが強いとやる気が出ない
時間も労力も有限、全部はできない
時間・労力・資金など何事にも限界がありますので、やったほうがいいことを何もかも全部やるということは誰にもできません。
国語を勉強するのに辞書を最初からすべて読むようなことは、実際にできるのであれば膨大な知識が身につくかもしれませんが、普通は効率的ではありません。
普通の人には目的に合ったもっと効率のよい勉強法があるものです。
たとえば受験勉強ではとにかく問題に正解することが重視されますので、問題集をいかに効率よく解けるようにするかといった方法がよいでしょう。
ビジネス英語であればビジネス用語や英会話を学びつつ、その先にある英語でのビジネス交渉、理想を言えば外国人と英語で繊細な駆け引きができるようになることを目指すべきでしょう。
すべて行うというのは目的が遠く大きすぎるので途中で挫折しやすくなっています。
実際に何かを続けていけば、目的が達成されるまで、人は今やっているやり方でいいのかどうか迷うものです。
特に頭で考えなくても、何かをあきらめずに続けていけば自然と目的に応じたより効率のよい方法を選ぶという選択肢を迫られることになるでしょう。 2018.3.2, 2018.4.29
< 関連 >
全体のまとめ 心の優先順位 2018.3.2
精神や肉体の限界
当たり前の話ですが、心にも体にも物理的な限界があり、無限に活動を続けることはできません。
必要なのはどちらも休養です。
体には睡眠と栄養が必要です。
精神的な限界は、冷静に意識しないと自分で限界状態にあることを自覚するのは難しいものです。
私たちは、やる気が出なくなる原因が、本当は精神的な限界状態のせいなのに、飽きたり嫌になったといった倦怠感や、目的がそもそも間違っているのではないか、才能が足りないのではないか、など別の原因があるかのように考えてしまいがちです。
人はものすごく好きなことを続けるようなこと以外で、多少なりとも何かしらのストレスがかかるようなことを続けていると、何をやってもいつかは気持ち的に嫌になるようにできているようです。
そして嫌な気持ちで何かを続けると効率も落ちてしまいます。
このような状態からやる気を取り戻すには心をリフレッシュするのが効果的です。
心には趣味など仕事や勉強など主な活動とは関係ないもので、自分に戻れるような趣味や何らかの作業などでリフレッシュすることができます。
人によっては掃除や散歩などの簡単なことでもリフレッシュ効果がありますので、自分にあったものを探してみましょう。
心と体が同時に限界に達してしまうこともありますので、通常のリフレッシュ方法のほかに、好きな音楽を聴くなどの体にあまり負担のかからないリフレッシュ方法も探しておくとよいでしょう。
世間の経験則や心理学的な知見としても、ひとつのことだけを続けると心理的なストレスがたまりやすく、むしろ効率が悪くなることが知られています。
そのためリフレッシュできる趣味など主な活動とは関係ないことも合わせてやるようにしておくのがよいとされています。
「好きこそものの上手なれ」という格言がありますが、その域にまで達すれば、どんなことでも楽しみながら上達し続けられるでしょうからまさに理想的な状態と言えるでしょう。
しかし、普通の人はその境地まではなかなかたどり着けないでしょうから、本来やるべきことと関係がないからといってひとつのことしかやらないのではなく、活動の効率を高めるのに役に立つ心身のリフレッシュとして何か関係のない遊びのようなことでも意識的にしておいたほうが、結果的に活動の効率が高くなるようです。 2017.8.7, 2018.4.29
< 参考 >
なぜ勉強すると疲れるのか:脳科学研究まとめ - 脳科学の情報まとめ|LEEMS 2018/6/17
疲れや倦怠感は体の注意信号 無視を続けると慢性疲労など危険な状態になるので休息は必要 2019.4.20
勉強しすぎて疲れた時の回復法をまとめた - 脳科学の情報まとめ|LEEMS 2018/5/27 2019.4.20
風邪や病気、睡眠不足など
どうしてもやる気ができない場合、あるいは、何もやりたくない、だるい、つらい、苦しい、悲しい、といった感覚を強く感じる場合は、精神や肉体の限界とも言えますが、もっとはっきりとした原因がある体調不良である可能性もあります。
前日やそれより前の日に無理なことをしなかったか、あるいは睡眠中に、暑さ寒さなどを我慢しすぎたり、睡眠時間が十分に取れなかったようなことはなかったか、冷静に振り返ってみれば原因が分かるかもしれません。
体調不良になる理由が分かった場合は無理をせずに必要に応じた休憩をとったり、医師に相談するのがよいでしょう。
ちなみに心理学的には強い悲しみや怒りの記憶は思い出すとまた同じ感情が沸き起こってしまうので、必要以上に思い出さないほうがよいそうです。
人には不愉快な思い出を思い出すと反復の結果記憶が強化されより不快になってしまうような傾向があります。
逆に楽しい思い出はまた楽しさが沸き起こってきますので問題ないそうです。 2017/11/24
徒労感や無力感で意気消沈する
せっかく頑張ってやったのに結果が出なかったり、それまでの苦労が無駄だったことが分かると、人はとたんにやる気をなくしてしまいます。
心理学的には返報性の原理にあたるかと思いますが、かけた労力に対して成果が釣り合わないと、人の脳は努力自体が無だったと判断してしまいます。
かつて発明王トーマス・エジソンは「失敗したことはない。
うまくいかない方法を1万回発見しただけだ。」と言いました。
私たちは期待した結果が得られないと、無駄な努力をしてしまったと思い徒労感を感じてしまうものですが、エジソンのようにものは言い様であって、考え方次第でポジティブな解釈もできます。
Z 同じ結果であっても、うまくいかない方法を発見したのだとポジティブに考えることで、モチベーションを維持することができるのです。
それでも中にはそんな考え方ができずに、徒労感や無力感でどうしても意気消沈してしまうという人もいることでしょう。
そういう人は、やる気がなくなるのは人間の脳の仕組みだと客観的に理解して、なるべく気にせずに目的に向かって歩み続けられるようにするのがよいでしょう。
何かができなかったときやうまくいかなかったとき、やる気が出なかったからだと言い訳していては、何も成し遂げることはできないでしょう。
実際にやる気が出なかったことが、うまくいかなかったことの原因であったとしても、やるべきことをやらなかったというのは自分自身の責任にほかなりません。
それは単に「やりたくなかったから」と言って、やる気が出なかったせいにして何もしなかった、というということ同じこととなるでしょう。
義務感がやる気の邪魔をする
自分に選択する権利がないような義務、やらなければならないことというのは、やる気をなくさせる傾向があります。
人は生まれながらに自由な発想をする生き物ですから、選択肢のない強制的な事柄というのは、やる気を出す対象とはなりにくい部分があります。
それをすることがたとえ義務であっても、自分の価値観や理想などのより高い次元の価値判断にあったことだと考えることで、やる気がでやすくなります。 2017.8.7(予想)
ネガティブイメージ 無価値だと思うこと
ネガティブな比較、完璧主義、プライド、劣等感、無力感などはやる気を奪ってしまうので挫折につながりやすいです。
特に注意が必要です。
くらべるなら過去の自分とくらべるのが建設的です。
取り組んでいることを、「意味がない」とか「価値がない」、「無駄だ」などと考えてしまうと、やる気が出なくなってしまいます。
意味のないことや価値のないこと、無駄なことなどと自分で思いながら、やる気を出すのは難しいです。
普通ならやめてしまいます。
何かに取り組みたいなら、なるべくそれが無意味や無価値だは考えないほうがいいです。
人が何かをするときの基準はその人の価値観が元になっています。
NLPと脳の三大原則は、空白の原理、焦点化の原理、快楽原則の3つになっています。
空白の原理は、分からないことを予想したり確かめたくなるという特徴のことです。
焦点化の原理はひとつのことに集中しやすい(マルチタスクが苦手)特徴のことです。
快楽原則はいいものや快適な状態を求めて、そうでないものを遠ざけたり解決したりしようとする特徴のことです。
これらの脳の特徴も知っておくと、自分のやる気を高めたり、下げないようにコントロールするのに使えます。
やる気がなくなるときのよくある悪い例は、誰かと比べたり、高すぎる理想と現実を比べてしまうことです。
人は、自分よりもっとすごい人のことや、理想と現実の遠さばかり気にしてしまうと、自分や自分のやっていることがあまりたいしたことではないかとネガティブな思考のループにおちいりやすくなってしまいます。
こういう考え方をすると、自分のやっていることに対する評価を、結果的に自分で下げてしまうことなるので、誰かと比較するというのは、やる気を下げてしまう原因になってしまいます。
優れた人との比較は自己否定につながりやすい
人のいい部分を真似するのはいいのですが、あの人はすごいのに自分はダメと考えるのはよくありません。
真似をするな自分でもできそうな範囲に留めておいてください。
自分ができそうもないことを真似してもあまり意味がないことが多いです。
あのイチロー選手も“他の人には勝てない。
自分の限界を少しずつ超えていくだけだ。
”といったようなことを言っています。
イチロー選手の発言から考えると、他人と自分を比べるのではなく自分の個性を伸ばして理想的な自分に近づけていくのがいいと考えているようです。
イチロー選手の場合は実際には他の人に勝っていた部分が多かったかと思いますが、天才や達人の領域に到達した人の言う教訓としては心に響くものがあります。
成功者の発言ですから実証された理論であるとも言え説得力があります。
誰かとの比較というのは自分より優れた人との比較は絶望に、劣った人との比較は堕落につながりやすいです。
比較をうまく使うなら「負けるものか」と負けず嫌いになって自分を高めていく方向で考えるといいです。
あまり突き詰めていくとかなり上の人と比較してしまい残念な気持ちになってしまうので注意してください。
負けず嫌いの心理は基本的には上の人ではなく同格か下の人に対して起こるものなのでたいては問題ないはずです。
ですが、人は自己評価を高くしてしまう心理が働くので、比較する相手が同格かと思っていたらすごい人だった、ということもあります。
そのときは過度に落ち込まないように客観的なデータから現実を受け入れて落ち込みすぎないようにしましょう。
相手を認めるためには客観的なデータが役に立ちます。
偏差値とか営業実績とか数字として比較できるものが向いています。
その数値の違いを素直に認めることができれば、それは今の時点での実力の違いなので仕方がないと理解できるようになり、落ち込んだ状態から復活できます。
現実の認識が間違っていたということですね。
必ずしも勝つ必要はないのですが、自分には自分のよさがあるはずです。
がんばっていればいつか自分を誇れる日が来るはずです。
自分の成長を確認できるので比較するなら過去の自分と今の自分をくらべるといいです。
他人からの否定は気にしなくていい
他には誰かから「無駄だ」とか、「意味がない」とか言われても無視してください。
世の中には人の足を引っ張ってやろうとか、腹いせに何も関係ないのに悪口を言ってくるような人もいます。
そんな迷惑で悪意のある人には、「自分が取り組んでいることの価値なんてしょせん分からない」とでも思っておいたほうがいいです。
自分の人生は自分で決めるものです。
あなたのやっていることの意味や価値はあなたが決めればいいのです。
せっかくやりたいことがあるのに、他人の無責任な話に気をとられてやめてしまうのではもったいないです。
嘘をついたり、人の悪口ばかり言うような人は、だいたい無責任なもので、その人は自分の言った言葉に責任を取ったりはしません。
言ったことすら忘れてしまったりしているものです。
そんな人の相手をする必要はありません。
自分のやっていることはいい事であって、知識や技術が高まったり、何かができ上がっていくことは、きっと自分にとって価値があって、素敵なことだとか、面白い試みなんだと信じて頑張ってください。
< 関連 >
心の持ち方 - やる気の維持・向上
サンクコスト 負けを取り戻そうとすると泥沼にハマる
お金や労力・時間をかけてしまうと、何の成果が出ていなくてもかけた分だけは何かしらの成果を取り戻したいと思うものです。
これはサンクコスト(埋没コスト、取り戻せない資金・労力などのコスト)という心理です。
人は負けを取り戻そうとする心理を持っています。
ギャンブルなどでこのサンクコストにこだわってしまって負け続けると大損してしまうことがあります。
サンクコストは人の心の中にある心理作用にすぎないので負けを取り返せるとは限りません。
ギャンブラーの誤謬という過去の結果が未来の確率に影響するはずだと信じてしまう誤解があります。
ギャンブラーでなくてもルーレットなどで同じ数字にかけ続けて過去100回その数字が出ていなければ次こそ出るのではないかと期待してしまいます。
これがギャンブラーの誤謬です。
ルーレットなどで確率が一定のものは過去に何回やっても未来の確率に変化はないというのが厳然たる事実です。
ギャンブルだと不正がある可能性も考えないといけませんが、確率が一定であるならどんな過去があってもそれは一定の確率で起きたことにすぎず、未来の確率に影響を与えることはありません。
100回目でも200回目でも出る確率は同じです。
ルーレットならすべての数字がほぼ同じ確率で出るように作られているはずなので、毎回同じになっているはずです。
ギャンブラーが負けを取り戻せる可能性も確かにあるのですが、その確率は低いまま変わらないのでそれまで負け続けたいた人が負けを取り戻せる確率も低いままです。
当然、取り戻せないことのほうが多くなります。
現実はそうなのですが、ギャンブラーの誤謬が働くので失敗が続いているのに負けを取り戻せると素直に思ってしまうのが人の心です。
取り戻せるはずだと思ってしまうこと自体は人の自然な心理作用なので仕方のないことです。
ルーレットのような確率が変わらないものではなく、たとえば全体の数が100個に限られたくじ引きを続ける場合ならくじを引くたびに当たる確率はどんどん上がっていきます。
この手の確率が変わるタイプのものと誤解してしまうのがギャンブラーの誤謬だとも言えます。
さて、ギャンブルから負けの話に戻ります。
負けというのは実際には自分の予想や分析が間違っていれば絶対に取り戻せないパターンがあります。
負けや失敗が続けているときは負けを認める懐の広さが大切です。
どうしても取り戻せない負けや失敗もあるのでそれを認めて自分の経験として身に着け次は別の方法を考えて試していったほうがうまくいくことがあります。
これを判断するコツは客観性にあります。
負けや失敗が続いているのか、通るべき道を進んでいるだけなのかは客観的に考えると判断しやすくなります。
たとえば英会話学習だと3,000時間かかるそうですから100時間や200時間で成果が出なくても気にすることはありません。
言語は言葉と文法でできているので気にせずに両方をどんどん覚えていけばいいだけです。
英語学習などのように学習までの定説や一般論があると分かりやすいのです。
後で後悔しないように調べておくべきです。
定説や一般論のないことにチャレンジするときは判断が難しくなります。
本質的には成果の確認が正しくできればいいので、かけたコスト(時間・労力・お金など)を記録してなるべく客観的に比較できるようにしておくと判断しやすくなります。
いわゆる見える化できればいいのですが、そうでないものは自分のセンスが問われることになります。
センスに自信のない人もいるかと思います。
センスというのは科学的には経験則なので意識的に高めていくことができます。
センスがいい人というのはそれについて考えたり見聞きした経験が多くたくさん知っている成功例失敗例と比較して判断しているだけです。
男性の嘘を見抜く感のいい女性というのは男性が嘘をついていないかチェックしてきた回数が多いという経験を積んだ結果のそうなったということです。
嘘の話はさておき、何か自分がチャレンジしているときに注意深く観察したり分析していれば良し悪しが判断できるようになっていくのですが、これがセンスや感をみがくということです。
経験を増やしていくことでセンスはみがいていけるのでどんどんみがいていきましょう。
基本的には、何かを達成するために必要なのは成長(修行、自己鍛錬)や試行錯誤の継続です。
ですから、気にせず自分の能力アップと取り組む対象へのトライアンドエラーを続けることが正解となります。
やる気の維持・向上
やる気が出てきたらなるべく長く維持して、できればもっと高めていきたいものです。
そのためのにはどうすべきか?
⇒詳しくはこちら
全体のまとめ 心の優先順位
結論 やる気よりも習慣化
やり始めればやる気が出てくるのでやる気など気にせずにやり始めるのが正解です。
記事の量が膨れ上がってきてしまったので、ポイントを箇条書きでまとめていきます。
とにかくやり始める
とにかくやり始めてしまったほうがいい。
何かを始めると脳が活性化してもっとやりたくなるので、この脳の作用を活用する。
部屋の掃除など定期的にやるべきことはあるが、それを始めてしまうとそちらにやる気が出てしまい時間と労力を使い過ぎてしまう恐れがあるので、やるべきことから始めること。
すぐに対処すべきこと(緊急性が高いこと)
状況によってすぐに対処すべきことがあるのでそのときはそれに専念すべき。
急にやるべきことが出てきたらそのときやっていることを中断してもよい。
< 参考 >
ピンチに強い人 2019/12/21 2019.12.22
取り組むことの価値を理解する
いい取り組みをしていて、結果は自分や世の中にとっていいことなのだということを理解することで、さらにやる気を高めることができる。
高い理想が取り組みの価値を上げる
取り組みの理念的な背景としてより高い理想や価値観があると、取り組み自体の価値も高いものだと理解できるようになる。
理想は自分
具体的な理想としては、知識や身体能力が高くなった自分や実績を積んだ自分を理想とする。
自分を高める
いきなり理想に到達しようとするのではなく、今の自分の限界を超えたり、もう少しよくできそうな部分をよくしていく。
人と比べないで理想の自分と比べる
人と比べるのではなく理想的な自分と今の自分を比べる。
(自分が真似できる範囲の人なら問題ない)
理想は自然に続けること
考えるとネガティブな選択肢が浮かんでしまうので、何も考えずに信じて続ける。
やる気を下げる要因から遠ざかる
やる気がでなくなる要因も確実に存在するので、気をつけて避けたり否定する。
自分の性格を理解する
たとえば、快楽原則が根本的な行動原理となるので、自分が快(よい状態)を求めることを重視するタイプか、不快(危険や困難)を避けるタイプの人間なのか理解して、取り組みの動機を考える。
よりよい報酬を求めるタイプか、危険を排除するタイプか、といったイメージ。
これと合わせて5つの例が説明されている。
人との関わり
応援やはげまし、助け合いなどのができる人間関係を築く。
難しそうなら尊敬する人の動画や文章にふれたり、ポジティブになれる映像・音楽などにふれるのでもよい。
やる気の出た体験をアンカリング
やる気がでるきっかけになることを覚えておいて、きっかけとなるポーズとリンクさせることでやる気を出させる。
自分や他人の成功例や失敗例など、やる気につながる場面を思い出したり、実感できる映像などをあらかじめ探しておくこと。
意識的にやる気を高められるのでおすすめ。
(※アンカリングは何かとイメージや感覚などを条件付けすることです。集団ストーカーの加害行為で心理戦に悪用されていますが、それ自体に善悪はありません。)
参考
NLP脳科学というのがベースになっていますが、これは多角的でバリエーションが多く、かなり理論的な分析になっています。
おすすめの技術論です。
やる気とモチベーションを高め維持する5つのアプローチと9つの方法 2018.1.31
やる気研究を振り返って
1年以上やる気の仕組みを探求してきたこのサイトがたどり着いた結論は、やる気のあるなしは気にせずにやり始めればやる気は出るというものです。
作業興奮といいますが単純にこれを信じて、やる気が出ないときでもやり始めれば、やり続けることができます。
初めから分かっていた仕組みではありますが、経験的にも納得できるようになりました。
(編集途中)
例外として過労や病気・体調不良などが原因でやる気がでないこともあるのでそこは慎重に判断してください。
熱とか頭痛とかは危ないです。
やり続けるには休憩も大事です。
やる気・モチベーションは結局のところそのときに気分にすぎないので習慣化してしまったほうがいいです。
とはいえ、その日そのときの気分なのでどうしてもモチベーションが下がってしまうこともあります。
そんなときは過去の成果や抽象的な大目標をポジティブに意識するとモチベーションを維持しやすくなります。
実現可能で具体的な小さな目標は行動を始めるのに向いています。
大目標で全体のモチベーションを維持しつつ、小目標で達成感を味わいモチベーションを高めながら日々の活動を進めていくといいです。
要は使い分けですね。
元の結び(編集途中)
このサイトのまとめとしては次のようになりました。
人が何かをするときには、心の中の優先順位とある程度の偶然性に影響されています。
偶然性というのは、日々の生活体験や健康状態、時間・天気・予算などの実際の変化にもよりますので、影響されてしまうことは仕方ないところがあります。
ですが、自分の心の中の優先順位は意識的に変えることができます。
この心の優先順位では、例えば義務感のともなうものは高めになりますが、完全な義務となると同時に面倒くさいなどの倦怠感や、本来の自分の自由な行動選択であればやらないといった強制感からくる不自由さなどから、意欲が沸かなくなることがあります。
これを防ぐにはより上位の価値をもつ夢や理想などを意識し、それらに関連付けてネガティブなイメージを上書きするような心の工夫をするのが効果的です。
自分の心をこういったネガティブな状態にしないで、優先順位を自分にとってよりよい状態に保つことがやる気を維持・向上させる秘訣となります。
何をするのかによって違ってきますが、趣味でもスポーツでも社会活動でも、時間や労力に限界があることは同じです。
その限られた中で、やるべきことを洗い出し、分類し、優先順位を判断して、できそうなことから順番を考えて、なるべく具体的な計画を決めて実行していくのが効率的です。
PDCAサイクルなどの考え方を参考に、計画は1週間や1ヶ月・3ヶ月・半年・一年などの区切りで実行や実現状況を振り返り修正しくとよいでしょう。
単に結果だけで判断するのではなく、現状分析・計画・実行・評価などをするときに、自分がやってきたそれぞれつの取り組みが良かったのか悪かったのか、冷静に考え直してみることが、次のステップにつながっていきます。
何かをやるときに効率を上げるの簡単なコツがあります。
それは無駄なことをなるべくしないということです。
何かを効率的にやるということは、裏を返せば無駄なことをなるべくやらないということだからです。
だいたいの人は、自分が望んでいるはずの目的を達成することから逃げ腰になりがちで、回り道をしがちです。
やりたいと思っていることを始める前に、いったん何か別のことをしてしまいがちです。
無駄なことをやらないようにしていくと、時間や活力に余裕が出てくるだけでなく、よりリラックスして冷静に物事を考えやすくなり、ひとつひとつの取り組みの質も上げやすくなります。
無駄なことをしないというのは単純すぎるせいか、忘れられがちなので、改めて心に留めておいたほうがいいです。
ゲーテもこう言っています。
「誠実に君の時間を利用せよ!何かを理解しようと思ったら、遠くを探すな。」
(ツイッターのゲーテ名言集 @Goethe_ja より) 2017.8.7, 2019.2.25
次は効率を上げる
前のページ「やる気の仕組み(1)」の最初に書きましたが、目的に向かって進んでいくための理想は迷わず取り組みを続けることです。
より効率的により速く正確に取り組みを続けられるようになれば目的の達成は時間の問題だろうと思います。
それではどうやって効率をいけばいいのかというのがここでのテーマです。
自分がやっていることの効率を上げることは、過去の自分の行動を最適化していくことですから、毎日の行動を時間単位で細かく記録して比較検討する方法がおすすめです。
それぞれの取り組みの効率が上がってきたら、次は時間の使い方を考えてくのがいいだろうと思います。
誰でもみんな限られた時間の中で暮らしていますので、時間の使い方やスケジューリングを最適な状態へ近付けていくことも効率化のひとつとして考えてみてください。
大枠では「継続は力なり」というのが正しいのでまずは続けていくことが必要です。
次はより長時間努力すべきです。
効率的に努力すれば短時間の努力でもよいという説があります。
スポーツのように体を鍛えるのなら、目的に合った効率的なトレーニングをすると短時間でも成果が出しやすくなるものもあります。
勉強なら家庭教師が問題の解き方から覚え方までの基本パターンを細かく教えたほうが本当は効率がいいはずです。
計画と記録で最適化
効率を上げるには自分がやっていることの計画を立て実行結果を記録して見直すのが一番です。
作業やかかった時間をなるべく細かく記録したほうが正確な分析ができるので効果が高いです。
見直す効率も上がり、目的・行動・結果がひとつにつながりより客観的な自己評価ができるようになります。
続けていくことで客観的な評価能力やスケジュール管理能力も高まっていきます。
その評価感やスケジュール感はやりたいことだけでなく人生全体を見直す力にもなり自分の人生も効率化できるようになっていきます。
計画と記録は人生すらもよりよいものに変えていく究極的な効率化方法と言えます。
デメリットは考えるのが面倒なことと記録の手間がかかることです。
これは仕方ありません。
詳細な計画と実行結果の記録はそれを補って余りあるほどに効果が高いです。
またある程度まで効率的な方法が分かって効率化できてしまえばその後は細かく分析する必要がなくなります。
効率的だと分かったやり方をただ続ければいいだけだからです。
分かり切っているなら細かい計画や記録は必要ありません。
自分が成長したり状況が変わって効率が落ちてきたらまた計画と記録とその分析に力を入れればいいのです。
もちろん継続が大前提ですが、取り組みの効率化するにはこれ以上のやり方はありません。
会社への進捗報告(日報)は面倒だが無視できない
余談ですが、ある程度大きな会社になると毎日何をしたか進捗報告しろなどという面倒なことを言ってくることがあります。
進捗を書く方も面倒ですが会社の人が読むのも面倒です。
世の中にはほとんど読まれていない報告書もたくさんあることでしょう。
それではどうしてそんな面倒で読む人のいない報告書を書かせているのかというと、それはその人に自分で自分の仕事を振り返る機会を与えることで自分で作業を効率化させる意図があるはずです。
会社の上司となるとさらに読む機会が少ない訳ですが、裏の使い道としては進捗報告書をちゃんと書いてないからリストラや契約終了といったマイナス評価に利用されることもあります。
仕事での上役からの依頼は全部仕事だと考えてそれなりにがんばっているように見えるくらいまではちゃんとやっておいたほうがいいです。
簡単にできることだけをやっていても能力は上がらない?
やる気を出し続けることだけでも結構大変ですが、それができたら次は、その取り組み方を効率よくしていくことで、より前進し、よりよい成果が得られるようにしていくことができます。
何かを取り組むことが続けられるようになると、自然と「もっとこうしたほうがいいのではないか?」といった疑問が生まれ、試行錯誤が進み、取り組みが効率化されていくものです。
ですが、それだけでは超えられない壁にぶつかったとき、どうするかで、どこまで先に進めるのか、といった将来的な成果が変わってきます。
時には同じことを続けるだけでいいのか、もっといい方法はないのか、何が足りないのかなど、考え直してみるてはどうでしょうか。
個人的な感覚としては、そのときの自分が楽にできることを繰り返しても、それほど効率はよくないように思います。
よく分からないが前身するために何かが足りないというときは、障害となっている壁を乗り越えるためのブレイクスルーが必要なことがあります。
同じような取り組みを続ける中でこのブレイクスルーが自然にひらめくこともあるにはありますが、より効率的にブレイクスルーを引き起こすことを考えると、楽なことを繰り返すよりも、少しつらいことを試していくほうが効率的ではないかと思います。
スポーツで例えると、弱い相手と練習するよりも、自分よりも少し強い相手と練習したほうが、つらくても自分になかった新しいテクニックに気付くような、いわゆる気付きやひらめきをえやすくなります。
よわい相手とばかり戦ってしまうと、いつもの得意なパターンで勝ち続けてしまうので、そのパターンがうまくなるだけで、別のよりよいパターンやテクニックを身に付けるチャンスを逃してしまっているとも言えます。
もしかすると楽にできて効果のある訓練などもあるかもしれませんが、楽にできるということは、基本的には、そのときできることを、そのときの力でやっているだけですから、状況としてはあまり変わっていないのではないかと思います。
目的に向かって前に進んでいくためには、楽にできることでも、より正確、より速くにできるように工夫してみるなど、前に進んでいけるのではないかと思います。
正確さと速さは矛盾してくるでしょうから、安全性や継続性などを考えてベストなバランスを目指してくのがいいと思います。
人がやる気を出して何かに取り組むとき、より効率的に前進するためには、楽な道ではなく、少しつらく、大変な道を選ぶことで、自分を高め、同時に周りの人たちにもよい影響を与えながら、全体の質を上げていき、業界や世の中全体を少しでもよいものに前進させていくことができるのではないでしょうか。
ストレスが人の能力を高めることは科学的に実証されている
少しついらい状態で努力を続けると効果が高いというのは、心理学の実験でも確かめられています。
その実験は簡単なテストをするときに、周りからストレスをかけられている状態とそうでない状態で結果を比べるというものです。
人はある程度ストレスがあったほうが、能力が高まるということが確認されています。
スポーツもそうですが、車の運転などでも、ヒヤッとした瞬間に人の身体能力が一時的に上がるというこも実験で証明されています。
適度がストレスが人の能力を上げることは、もう客観的に分かっていることなので、うまく利用していきたいものです。 2018.9.30, 2019.2.25
強すぎるストレスではなくほどよいストレスを
注意しないといけないのは、ストレスが強すぎると体を壊したり挫折しやすくなることです。
長期的に弱いストレスが続くと病気になる可能性が高まるのでよくありません。
あまり効率を意識しすぎると、最後にはつらくなってしまい、やる気がなくなってしまいますので、ほどよいところに抑えておくのがコツです。
後はうまく休むことも忘れないでください。
休憩にもコツはありますので、効率的な休憩法なんかも探していくといいです。
ストレス状態とリラックス状態のバランスも意識してみてください。
全体的にみると、取り組みに集中するときだけ、適度なストレス状態が訪れるようにしておくとよいのではないかと思います。
作業的な作業にはあまりストレスはいらないだろうと思います。
適度なストレス状態を作るには、達成しやすい目の前の目標をうまく設定するなどして、なるべく何をしているのかよく分からないような漠然として状態にならないようにしたほうがいいです。
目標に対して何かをして結果を確認して、また新たな目標を設定するようなPDCAサイクルのような形がおすすめです。 2018.9.30, 2019.2.25
リラックスしたほうが判断力が高まる?
サッカーワールドカップのときにトッププレーヤーの脳の状態を分析した結果が出ていました。
それによるとトッププレーヤーはかなりリラックスした状態でプレーしていて、シュートやパスなど判断や精度はリラックスしていたほうが高まるという分析でした。
単に自分の能力を上げるようなときは適度なストレス状態がいいようですが、実際にその能力で何かをするための判断をするときにはリラックスしていたほうがいいようです。
三国志に出て来る諸葛孔明という天才軍師がいますが、彼が軍に登用される前は、よく昼寝をしている場面が描かれることが多いです。
元の文書がそうなっているということでしょうが、いい考えや判断というのはリラックスした状態から生まれるということは、昔から知られていたのかもしれません。
今の脳科学でも人の脳は睡眠中に情報を並列的に整理していることや、徹夜で勉強するよりも睡眠をとったほうが記憶力が高まることが知られています。
ストレス状態とリラックス状態はうまく使い分けていきたいものです。 2019.2.25
さらなる高みを目指して
せっかくやる気を出して取り組むのだから、なるべく早く、なるべく大きな成果を挙げたいと思うのが人情というものでしょう。
どうせやるなら各分野で一流を目指し、名人や達人、第一人者、トッププロ、大先生などと呼ばれるような、さらなる高みを目指してみてはどうでしょうか。
ライフハッカーの記事で時間をかけなくてもスキルは上げられるという話がありました。
1万時間の法則は嘘? スキル習得に学習時間は関係ない 2019/5/12 2019.5.14
1万時間の法則というのは、天才になるには練習時間の総量が1万時間にならないといけないという説です。
毎日の練習時間が、1時間半だと20年、3時間だと10年という計算になります。
たしかにそれくらい努力すれば天才になれそうな感じはします。
「チェスおよび音楽において、練習がパフォーマンスに寄与するのはわずか3分の1」(引用)だという論文が紹介されていました。
「脳や身体が学習する仕組みを理解することで、もっと効率的な学習方法を生み出せる」(引用)というメタ学習がいいという話でした。
また「どんなスキルであれ、誰しも6カ月以内に世界クラスになれると私は信じています。
- ティム・フェリス」(引用)とも書かれていました。
夢のある話ですね。
他には、フィードバックループ(PDCAサイクルのようなもの)、計画的訓練、教える側になる、という3つの方法をすすめていました。
教える側になるというのは、責任感がモチベーションにつながったり、理解がより深くなるのでいいそうです。
翻訳記事なので文章が硬い感じがありますが、計画的訓練というのは必要な細かいサブスキルに集中して訓練する方法で、最も効率的な学習法であるという説もあるそうです。
実戦に近い訓練のほうがトータルでのスキルが上がりそうなイメージがありますが、個別に必要なスキルを磨いていったほうが結果的にトータルのスキルも上がりやすいという説です。
ひとつひとつのスキルを磨いていったほうが、全体として効率がいいという説ですね。
総合練習と個別練習に分けて考えると、どちらもメリットがあるので、それぞれのメリットを活かして使い分けていったほうが効率がよくなります。
また「スポーツ選手であれ、作家であれ、音楽家であれ、エリートであるほど計画的訓練のために必要な集中力を維持できる時間が短い傾向があるそうです。」(引用)ともありました。
質を上げていくと結果的にそうなっていくようです。
この記事ではチェスや作家も含まれているので、他の知的な分野でも、たぶんこれに近いものになっているのではないかと思います。
質を上げていかないことには、よりよくしていくことができません。
ですから、自然とそうなっていくのだろうと思います。
何かに取り組むときは、質を上げたり、集中力を高めたりすることも意識しながら取り組んだほうが効率があがりやすいようです。
イチロー選手が言っていましたが、“他の人には勝てないので、自分を少しずつ高めていく”といいそうです。
さらなる高みを目指すには自分を高めていくことに集中するのがいいようです。 2019.5.14
やる気の仕組み(1)へ戻る
関連・参考
関連・参考リンク - やる気の仕組み(1)
更新履歴(続き)
全体のまとめ 心の優先順位 更新 2019.5.23
ネガティブイメージ 無価値だと思うこと 更新 2019.5.23
ネガティブイメージ 無価値だと思うこと 更新 2019.5.16
さらなる高みを目指して 追加 2019.5.14