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組織は責任を取らない 組織は責任隠蔽システム

責任回避のため具体的な命令をしないのが上司の命令方法

The-organization-does-not-take-responsibility, 2018.8.23, 評価(A)
個人の責任範囲がはっきりしている職場であれば、そんなことはあまりおこならないかもしれません。ですが、ある程度大きな組織や大企業となると、上司は部下に具体的な命令をあまりしないものです。具体的に命令した結果うまくいかなかった場合、その責任が自分にかかってしまうのを避けるためです。

他には自分で考えて行動できるように部下を育てているという面もあります。普通の上司はうまくいかないと「勝手にやるな」と言いますが、質問すると「自分で考えろ」というパターンが多くなっています。部下を持つような中間管理職は、部下も含め人のことを考えてる余裕がないので、自然とそうなるのでしょう。

そうして責任はなるべく実際に担当した者に押し付けようとします。素直に上司の言うことを聞いていると悪いことをさせられた挙句、責任だけ押し付けられるようなことにもなりかねませんので、善悪の判断などは自分でするしかありません。そういうときは危ない仕事を避けたり、断る勇気が必要になってきます。

名の知れた大企業で働くジャパニーズ・ビジネスマンはだいたいあいまいな命令をする傾向があります。ちゃんとやれ、とか、しっかりやれ、といったことばかり言う人は具体策がないだけでなく、合わせて責任回避もしていのでしょう。

仕事の内容をちゃんと説明してくれる親切な人もいるにはいますが、偉くなるに従って具体的な表現は避け、もっともらしいあいまいな表現を使う人が増えてきます。

部下としては、具体的ではない、あいまいな命令を下したとしても上司の命令であり、業務命令ですから顔色を伺いながら従うことになります。有名なモリカケ国有地不正払い下げ事件での改ざん文書もそうして作られました。

実際に改ざんした担当者の役人は命を失っていますが、命令した上司や責任者の佐川や麻生はほぼ無傷でした。責任は死んだ者に押し付けて、自分たちは管理責任があるので仕事は続けるなどと言っていました。モリカケ事件の責任はいったい誰にあったのでしょうか。本来は管理責任を果たせなかったのだから責任を取って辞任すべきです。

モリカケ犯罪のようにあいまいな命令は分からないように部下に責任を押し付け、問題に対して再発防止策をとるなどといって責任自体をなかったものにするように悪用されています。

もっともそんな詭弁が通じるのは今の腐敗した官僚や地方の役人、政治家くらいのものです。一般社会ではそんな言い訳は通用しませんので、結局は上司や組織が責任をとらされることが多いようです。

そうとはいえ、一般社会でもあいまいな命令をする上司はかなりいますので気をつけないといけません。失敗したときの責任だけ部下に押し付け、うまくいったときは手柄を主張するタイプの人間はけっこういます。サンカなどの支配層ネットワークにつながる人間は確信犯が多いので言い逃れを得意としているようです。

それでは組織が責任を取るのかというと、こちらもなかなか取りません。責任を取ると補償金を取られたり、会社だとつぶれてしまったりするのでできる限り責任は回避したいのです。堂々と謝罪会見を開いている会社がありますが、あれはもう逃げ切れないという状態になったので潔く謝って心象をよくしようとしているだけです。会見を開かずに済む方法を全力で探していたはずです。

私がいたずら電話の証拠を取って、警察に捜査させようとしたときも、下っ端の巡査などが、捜査はしない、責任は組織が取るなどと言い張って犯罪の捜査を拒否してきたことがありました。気に入らないなら犯人を連れてこいとまで言っていたので、あきれて物も言えません。捜査をするのが警察の義務であり責任であるのに、捜査はしないが責任は組織が取るとは実に矛盾した頭の悪い理屈です。

市民が捜査できるなら警察はいらないのですぐに警察組織を解散して毎日やっている裏金作り、国民の税金を横領するのをやめてほしいものです。

警察が組織ぐるみで裏金作りをしているのは有名な話で、警察官も全員知っていながら堂々とやっています。そのせいか警官は税金泥棒と言われるのをものすごく嫌がります。心当たりがあるので、わずかに残された良心が刺激されるようです。

裏金作りも組織の命令なので末端の警官を批判してもどうにもなりませんが、その盗んだ税金で毎日飲み食いしているそうですから、やはり盗んだお金は返してもらわないといけません。

警察も裏金作りだけでなく、責任を隠蔽する詐欺手法のノウハウを溜め込んでいるようです。たとえば警察官を続けても資格などは取れないので、辞めてしまうとつぶしが利きません。そこを突いて「お前たちは辞めても無職になるだけだから、素直に命令に従え!」といった簡単な理屈で警官たちは支配されているそうです。警察官として毎日税金を横領する犯罪に手を染めるよりは、給料は安くとも一般的な仕事をして暮らしたほうが、人としてどれほど幸せな人生を送れるかよく考えてほしいところです。

組織には責任を隠蔽するだけでなく、命令を強要する心理的圧力を強くする作用もあります。いいことをするのに団結をするのであればいいのですが、悪いことをするときも団結して不正を隠蔽したりしてしまいます。その悪い例が政治や警察の税金横領犯罪、いわゆる裏金作りです。

組織や共同体というのは、うまく作られた人心支配技術と言ってもいいでしょう。ひとりではできない悪いことも組織が責任を取ると言われればできてしまうところが支配層の詐欺に悪用されています。支配層が名前が違うだけで中身が同じカルト団体などをやたらと作りたがるのも組織によるメンバーへの心理的なコントロール力を使いたいからということだろうと思います。

ちなみに、偉くなるとあいまいなことを言い出すということの分かりやすい例が今の安倍総理の詭弁です。簡単に書くつもりが少し長くなってしまったので以下は別に読まなくても大丈夫です。今回のテーマにとっては補足的なコラムのような内容になっています。組織という責任回避システムの成れの果てといったところです。

もっともらしい正論をつなげるだけで具体的なことはまったく言わないという得意の安倍論法、いや安倍は官僚が用意した台本を読むだけの政治役者なので官僚などの詭弁と言うべきでしょう。国会でも安倍の読んでいる台本には水をのむタイミングや行間で休む長さなど、およそ自分で書いているとは思えない内容が書かれているの写真の証拠が出回っています。漢字には結構振り仮名が振ってあるのですが簡単な漢字すら読めないあたりが、日本の政治家の質の悪さを象徴しています。

安倍がいかに下らないかというのは、支持率調査にもよく現れています。国営放送であるNHKの政治関連の調査なのに調査項目に「人柄が信用できない」という項目があるのです。そんなものは個人の好みや感想の類であって、支持率調査で質問すべき政治的な内容ではありません。単なる印象操作用の質問項目です。国営放送が公的に日本人が安倍を嫌いだといっているようなものです。これについては国民を代表して私のほうから答えておくと、まさにその通りであって、日本人は安倍が嫌いです。すでに生理的に嫌いです。歴代首相の中でも歴史上最も国民から嫌われている総理だと言っても過言ではないでしょう。

当の安倍は国民に何か批判されるたびに、「お前の会社をつぶしてやる」と言って脅しているそうです。実に面倒くさい老人ですね。

安倍の劣った点ばかりを指摘してしまいましたが、官僚の台本を読んでいるだけなので、大本の原因は安倍ではなく官僚にあると言えます。総理が安倍から別の人に代わっても同じことが繰り替えされるというのがその証拠です。菅直人が総理のときも台本を読んでいることが批判されていたので、この政治役者システムは戦前にはもうできていたのかもしれません。

なぜかというと、治安維持法が強行採決されたときも、当時の新聞には議論を強制終了したなどと書かれていたからです。共謀罪や安保改正(改悪)のときも似たような強行採決でしたね。小泉チルドレンの杉浦が国会は茶番で台本を演じているだけだといっていますが、茶番の政府批判が終わってテレビ中継などが終わったとたんに「なんちゃって」などといって、与野党仲良く茶番をしめくくっていたそうです。支配層の政治劇は国民を馬鹿にしていて本当にひどいですね。2018.8.23

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