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やる気を出して努力を続けられるようにする仕組みの解説

mechanisms-to-sustain-motivation-and-effort, 2018.3.4, 2023.11.28, 評価(A)
オレはやる気だ
「オレはやる気だ」

あなたの努力が続かないのはやる気の仕組みを勘違いしているからではありませんか?

やる気を出して努力を続けるために仕組みを説明します。

仕組みが分かれば努力の継続が可能。

結果が出るのは時間の問題。

三日坊主ともさようなら!?

やる気がないから努力できないと思いがちですが、本当はやり始めた後に出てくるのがやる気の仕組みです。

根本的にはいい目標や成功イメージがあるとやる気を継続しやすく、あきらめにくくなるのでいいです。

最終的には努力の継続や結果を出すことが目的になるのでよりよい試行錯誤を続けるのが正解です。

そのためにはやる気を仕組みをよく理解して、自分の能力や結果をよくしていけることを信じるレベルに自分を高めておくといいです。

更新履歴 2023.11.28 人生は時間投資ゲーム 追加
2023.06.12 習慣化する 更新
2022.05.26 リード更新
2022.05.26 やればよくなると信じて続ける

目次

  1. やればよくなると信じて続ける
  2. 作業興奮、やる気はやれば自然に出てくる
  3. 習慣化する
  4. 一番いいことをしていると理解する
    1. 人生は時間投資ゲーム
    2. 何かをする対象となることの価値や喜び・楽しみを理解する
    3. 自分の価値観や理想など、より高い目的を持つ
    4. 自分の想いは裏切れない
  5. 自己決定による責任感
  6. 矛盾律の活用感
  7. 期待感が強いほうがドーパミンが増える

やればよくなると信じて続ける

本当はやれば誰でもよくすることができるんですが、才能がないとダメだとか自分じゃダメだとか考えてあきらめがちです。

努力はたしかに大変だしときに辛いことです。

ですが、自分でも誰でも能力アップや結果をよくすることはできると信じられれば勝ち組に近付けます。

それが信じられればいいだけです。

やる気を出す目的は努力を続けることです。

努力を続けるには努力が価値があることだと信じることが大切です。

努力の価値を信じるには、努力で能力が上がること、そのための正しいやり方や試行錯誤を続けることに価値があると信じるといいです。

人の能力とは知識と行動力です。知識はよりよい情報や仕組みを知っていることです。

行動力は知識を行動に活用して何かしらの変化を起こして結果を出す力のことです。

知識と行動力を活かすにはよりよい知識を選ぶ力も必要です。

知識と行動力の他に選ぶ力、選択力のようなものがありますが、これは知識に含めてもいいでしょう。

選択力とは具体的な条件に合わせて臨機応変に対応する力のことです。

これらの仕組みを事実として信じることができれば努力を続けることができます。

そうすれば結果も当然ついてきます。結果が出ないなら試行錯誤してやり方や条件を変えてまた試していくだけです。

これらの仕組みを信じる根本的な条件は人の能力は生まれつきのもので変わらないものではなくて変えられるということを事実として受け入れること、つまり信じていることです。

つまり人が成長できると確信しているということです。

信じるべきことはもうひとつあってそれは試行錯誤を続けることが価値のあることだと信じることです。

試行錯誤はトライアンドエラー、PDCAなどと同じで実行可能なパターンを試して努力や取り組みを最適化していくことです。

ということで、
・自分の能力を高められること
・試行錯誤の継続が価値のあること
この二つを信じることが前提になります。

その上で努力が習慣化されれば無意識に努力が続けられるようになります。

努力とは能力向上と試行錯誤の継続であり、それは自分にもできることだと信じて続けていればいればいいだけです。

これらをひとことでまとめると「やればよくなると信じ続ければいい」ということになります。

実際には能力や条件、時間やチャンスなどには限界や制限があります。ですが、限界や制限を理由にあきらめる理由にしてはいけません。

限界や制限は理解しつつ可能な限りよい状態を目指す、あるいは今よりもよい状態を目指せばいいと考えるべきです。

何もしなくても生きられる人もいるでしょうが、努力や最適化を続けるのが人生の正解でしょう。

そのそも生きている以上は何かをやりますし、やる以上は無駄を省きたくなるものですからそのための努力や最適化は死ぬまで続きます。

人はどうせ正解を探し続けるので中途半端なものよりもなるべく納得できるいい正解を探していくべきです。

作業興奮、やる気はやれば自然に出てくる

人は何かを始めると脳が活性化され、始めた事を続けようとする習性があります。

掃除や勉強など、普段は面倒でやりたくないと思っていることでも、やり始めると色々と気になることが思いついたり、より効率的な方法を探すようになったような経験は誰でもあるのではないでしょうか。

これを心理学では作業興奮といい、かなり前から知られているやる気の仕組みのひとつとなっています。

私たちは、自分の心の中にやる気や意欲というある程度独立した機能や状態のようなものがあるかのように考えていますが、実際にあるのは「やりたい・やりたくない」という一次元的な感覚の変化だけなのかもしれません。

何かをやらなかったとき、私たちは「やる気が出なかったからだ」、と考えがちですが、本当は単にやりたくなかっただけだったのではないでしょうか。

< 関連 >
やるかあきらめるか - 体調不良の原因を見極める
病気や慢性疲労症候群など 疲労を回復し疲れにくい体へ 2018.6.29

習慣化する

まずは習慣化のメリデメを説明します。

行動を習慣化するメリットは開始・実行ストレスを軽減できることです。最初は面倒だったり辛かったりしてもいつしか気にならなくなります。

体内時計がセットされて体が覚えるので忘れにくくなるメリットもあります。

習慣化は勉強などストレスがかかり努力が必要なことをやるのに向いています。

デメリットは感情的に鈍感になるので楽しさや快感も減ってしまうことです。毎日同じ時間に同じことをするとあきてしまうのがいい例です。

逆にあきる原因のひとつが習慣化にあると言ってもいいでしょう。

趣味や楽しみを習慣化するときは感覚をリフレッシュするため1割くらいは変化をつけるといいです。

毎回、複数の選択肢から選んでから始めるなどランダムな部分を作ると変化をつけられます。

曜日や日にちの奇数偶数などで変えてもいいですが、習慣化されないようになるべく未知の部分を増やしたほうがいいです。

さて、本題のやる気の維持に習慣化を活用するにはどうすべきでしょうか?

やりたいことを習慣化すればいいのですが、習慣化には心理学のインキュベートの法則というのがあり21日間続けるとストレスなく自然に続けられることが分かっています。
(※注意:期間には諸説あり6週間かかるという説もある、つまり個人差がある)

最初はやらないといけないと思ってもやり始めるまでに「面倒くさい」などと思ってしまい心理的ストレスが加わります。

最初のそのストレスを乗り越えないとやり始められなかったのが、習慣化することでストレスを感じなくなり当たり前のようにできるように変わっていくのです。

たった3週間の我慢でほしいスキルや知識を身に着けたり目的に近づくチャンスが一気に上がっていきます。

人の脳には作業興奮という仕組みもあるので、何かをやり始めてしまえば、その後は自然とやる気が出て来るので続けることができます。

やる気を出す最大のコツは作業興奮状態となるまでのやることです。

やる気を出すためには、やる気そのものを出すというより、いかにして自分をやる気を高める仕組みである作業興奮状態に変えるかということが重要になります。

人の生活のリズムは生活パターンや体内時計などである程度決まっています。

1日あるいは1週間などの生活のリズムの中に習慣として取り組みたいことを組み込んでいければ、やる気のあるなしに関わらず無意識のうちに行動する準備を体が始めるので行動を続けやすくなります

人には現状維持バイアスという心のかたよりもあります。ホメオスタシスの一種と考えられていて変化を嫌って慣れた行動を好みます。

現状維持バイアスは変化させることができるので新しい習慣を現状だと覚えこませることができます。

がんばらなくてもいいくらいにハードルを下げてから始めると変化を嫌う現状維持バイアスの影響を減らしながら変化させることができます。

がんばらないと続けられないことはそもそもがんばるのが大変なので続けづらいでのハードルを下げるとかなりやりやすくなります。

いわゆるスモールスタートというやり方です。

説明動画があるので紹介しておきます。

習慣化する方法の例
  1. スタートラインを常に引いておく
  2. すぐに始められる準備を整えておく(道具・場所・環境など)

  3. トリガーを作る
  4. きっかけとして場所・時間を計画に組み込んでおく(いつどこでやるか宣言・明示する)

  5. 目標をミニマム化する
  6. 最低限の行動から始める(読書なら1ページ以上読むなど)

  7. 記録して積み上げある
  8. 実績を視覚化して達成感を味わい自信を付ける

参考 【能力<習慣】良い行いを確実に習慣化する4つの方法

一番いいことをしていると理解する

習慣化してもどうしても迷いが出てしまうのものです。ですが、そこでやめてしまってはもったいないです。

どうしたら止めずに続けることができるのでしょうか?

続けるには自分のやっていることが価値の高い活動だと自分に言い聞かせて自覚するといいです。迷いが消えてやる気が出ます。

動機付けを強くして活動自体の価値を高めると活動の満足感を高めることができます。その結果やる気が維持することができます。

同じことをやるにしても自分がいいことだと思いながらやったほうがやる気が出るのでいいです。

自分がいいと思っていないことをやってしまっていないかということも確認できるので無駄を省けます。

例えば、テスト前ならテスト勉強をすべきなので部屋の掃除は後回しにしたほうがいいなどと自分で効率のいい価値判断をしやすくなります。

人生は時間投資ゲーム

人生100年などといわれるように、人生は時間の長さで表現されます。時間こそが人生そのものといってもいいでしょう

その時間をどう使うかが人生ですから、人生は時間投資ゲームともいえます。

「人生は時間投資ゲーム」だと理解し、紙に書くなどして日々意識し直すことをおすすめします。

そうしていれば、時間の大切さや自分の達成したい目標も意識され、やる気が出てきます。

また、時間と成功率はおおむね比例関係にあり、時間をかけるほど成功率があがることも覚えておくといいです。

人生は成功率を高めるため時間を投資するゲームであり、そこで試行錯誤するのが人生だと考えればいいでしょう。

試行錯誤に時間を投入することは、とても効率の良いことです。

何かをする対象となることの価値や喜び・楽しみを理解する

しようとしていることに価値があったり、そこから喜びや楽しみがえられることを自分で理解することで、やる気を高めることができます。

それをすることに対して、自然とやる気が出てきて、自分からそれをしたいと思えるようになります。

ポジティブな活動やその状態は私たちの心に自然と満足感や充足感を与えます。

この満足感や充足感をすぐに思いだせりるような状態にしておけば、やる気も維持しやすいでしょう。 2018.3.4

自分の価値観や理想など、より高い目的を持つ

理想は高く、目の前の目標は具体的に

愛や平和、夢の実現や人権擁護など、より高い価値観や理想、より高い目的意識を持つと自然と使命感などが生まれ、これがやる気を高めます。

自分ひとりの欲望を叶えるために生きるというのもひとつの生き方ではあります。

ですが、できればより多くの人が喜んでくれるような理想を掲げたほうが使命感が高まりやすくなります。

誰でもやりたくないことや面倒なことはあるります。

それでもより高い目的を実現するためだと自分に言い聞かせることでやる気も高まり続けやすくなる強い動機となります。

実際にチャレンジしていく目の前の目標はなるべく具体的なほうが努力と結果、活動と成果などが確認しやすくなるのでおすすめです。

小さな達成感でも達成感を感じて活動したほうがやる気が出やすいです。

結果や成果がよく分からないときに感じる徒労感はやる気を出にくくしてしまいます。

こんなことを続けても意味があるのか、などと迷わないようになるべく具体的な目標を自分で決めたほうがいいです。

大きな目標の達成のため次の目標を設定していくとやる気も活動も長続きしやすくなります。 2018.3.4 | 2021.11.26

< 参考 >
“才能”は、ひらめきの能力と、夢中になる能力にあり 2018/9/4 ひらめきがよりよい目標を決める 2018.9.4

自分の想いは裏切れない

自分が納得できる目標を決める

あれこれともっともらしい大義名分を探し出してきていらく理論武装してみても裏切れないのが自分の想いや心の動きなどの直感的な部分です。

状況によって変わりやすい気分的なものではなく、何度も心の底から湧き上がってくるような想いを無視し続けることは難しいものです。

もしも自分の決めた目標や続けている取り組みにどうしても違和感を感じるようならやる気を傾ける対象や目標が本当に自分の望んでいるものなのか考え直してみるたほうがいいです。

一見すると立派な目標であったり誰もが応援してくれるような夢があります。

ところが本当は他にもっとやるべきことがあったりしなければならないことから知らず知らずのうちに逃げてしまった結果選んだものかもしれません。

人生に無駄なことはないと言いますが、後からやり直すのは面倒ですし効率も悪いです。

なるべく初めから自分の心に素直になって本当にやりたいことに対してやる気をそそいでいきたいものです。

やりたいことが特に見つからないときは、やりたいことを選ぶための基本的な情報が足りない状態にあるのかもしれません。

そういうときは、情報を集めたり、自分の心を見直してみたりするのがいいかと思います。

それを続けていくと、何をやりたいか、あるいはどういうものを目指したほうがいいのか、といったことが少しずつ絞られてきます。

試しに何かを少しだけ始めてみるのもいいでしょう。

基本的には知識や経験がないと判断すること自体ができません。比較の基準がないからです。

やりたいことが見つからないという人は知識や経験が不足していることがほとんどです。

アルバイト経験が豊富で10の職種を経験した人がどの仕事が良いか悪いか何も語れないということはないはずです。

これが経験の価値です。やってみたからこそ自分の中に基準ができて判断できるようになるのです。

自分で中にを探したり試していく中で自分の求める何かが見えてくるのです。

やりたいことというのは何もしないと見つかりにくいです。

何もしないでイメージだけで見つけたやりたいことというのはそれほど自分が求めていたものでもなかったということがあります。

今はネットがあるので情報を集めて、やりたいことを探し続けて色々と試していくうちに今自分が知っているものの中ではこれが一番いいというものが分かってくるはずです。

そこまでしてみつけたやりたいことならやる気を出して続けやすいはずです。

活動さえを続けていけば、自分が求める素敵な何かに近付いていけるはずです。

自分が求めるもののために努力を続けられるということ自体も素敵なことです。

そういう人生を送れることが人にとっての幸せな人生だと言えるのではないでしょうか。 2018.9.4 | 2021.11.26

自己決定による責任感

人は自分の決めたことに対して、責任をもち、矛盾しないようにする習性があります。

義務のような誰かに強制されたようなことではなく、自分で決めたのだからやり遂げようと考えるようになります。

矛盾については、一般的な多くの人が嫌う状態なので、意識的な自己決定がされていなくても避けるようになっています。

矛盾律の活用感

当たり前の話ですが、人には自分が矛盾することを避けようとする習性があります。

これの習性はやる気が出る方向へ活用すると、やる気を維持・向上しやすくなります。

よい部分については、「ここまで頑張ってきたのだからこの状態を維持しよう」などという方向へ考えるようにして、逆に悪い部分については、過去の過ちとして素直に改めるのがよいでしょう。

よいことをしているのにすぐにあきらめてしまったり、悪いことをしているのに、今までやってきたことだから、などとして続けてしまうのはよくありません。

期待感が強いほうがドーパミンが増える

ドーパミンは人のやる気や幸福感を促すホルモンです。

このドーパミンは快楽の強さではなく期待感の強さによって出る量が増えます。

自分によりよいご褒美を用意するよりも、より期待感の強い夢やビジョンを持つ方がやる気や幸福感が高まりやすいということです。

やる気を高めるには報酬よりも報酬から得られる期待感を高める工夫をしたほうが効果的です。

< 参考 >
やる気のもと「ドーパミン」を脳内で増やす4つの方法。“やる気が出ない” は科学的に改善可能。


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